5714.2023年4月13日(木) カジノに対する大阪府民、市民の本音は?

 政府が大阪府及び市から提出されている統合型リゾート(IR)整備計画を認定する手続きに入ったようだ。すったもんだして中々作業が進まなかった計画を、政府がこの時点で急遽認めようと判断したのは、9日の統一地方選前半戦で日本維新の会が、大阪府知事選、大阪市長選、奈良知事選で勝利を収めた他にも、県議選、市議選で圧倒的勝利を収めて今や大阪周辺ばかりでなく、その影響力は全国へ及んでいることが効いているようだ。実際全国の政令市議選で「日本維新の会」当選者は、4年前の16人から72人に増え、道府県議選では16人が69人にまで伸びた。立憲民主党はかなり議席を増やしたが、自民党は減らし、他の政党もすべて減らしている。そんなエネルギッシュな維新の勢いに恐れをなしたのか、政府自民党は大阪府・市が力を注いでいるIR計画をあっさり認めようとしている。政府も随分簡単に兜を脱いだものである。

 「日本維新の会」が大阪府と大阪市の首長選で勝利を収めたのは、もちろん大阪府民及び市民の支持を得たからであるが、この経緯がよく理解出来ない。というのは、大阪では住民がIRに賛同しているわけではない。むしろ反対の声が強いのは、IRによってカジノが開設され、近隣住民の間でギャンブル依存症が懸念されているからである。加えてかなり公的出資が予想される。IRに反対する住民団体は、その差し止めを求めて裁判所に提訴している状態である。そのIRを開設しようとしているのが、大阪府と市である。府と市は、当初IRについてあくまで民営の施設であり、公費を支出することはないと応えていた。だが、舌の根も乾かないうちに、会場である夢洲に液状化などの懸念が浮上するやIR事業者から土壌対策費を求められ、対策費として788億円の支出を決めた。更に今後地盤沈下対策も考えないわけにいかず公費負担が増えそうな様子である。

 問題にしたいのは、これだけ不本意な問題であるIRに反対している大阪の住民が、何故IRを推進する知事と市長を選出したのかという疑問である。大阪の例を見ていれば、いま同じようにIRを開設しようとしている長崎にも勢いがつくのではないかと思う。一連の流れを見てみると、自治体の首長には、住民の福祉や環境などに配慮するというよりあぶく銭を手に入れ、一時的に賑わいを得たいとの願望が強いことが明らかでその点がどうにも気がかりである。

 さて、今朝8時前に緊急事態として、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、その内のひとつが北海道周辺に落下するという電撃的ニュースが伝えられ、テレビではその時点で定例の番組が臨時ニュースに差し替えられた。その後政府が北海道周辺への落下の可能性がなくなったと確認し、報道は訂正された。ホワイトハウスも国連安保理決議に対する明白な違反だとして、アメリカ政府も北朝鮮の長距離弾道ミサイルの発射実験を強く非難すると声明を出した。今年に入ってからすでに12回目のミサイル発射であるが、今朝のケースは北海道周辺が標的だと伝えられたことで、けたたましいばかりのニュースになってしまった。欧米諸国は強く非難するだろうが、中ロは知らぬ顔を決め込んで裏で北朝鮮をけしかけているのだろう。いつも食事しながら観ているNHK朝ドラ「らんまん」は、ついに観られなかった。

2023年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com