5713.2023年4月12日(水) 日本でも「黄砂」が春の恒例となるか。

 近年かつてはまったく報道されなかった自然現象が大きな話題となっている。特にこの数年は今頃になるとテレビでも大きく報道され、関心を呼んでいる。「黄砂」である。中国大陸のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原などで風によって巻き上げられた土壌、鉱物粒子などが偏西風に乗って中国東海岸から朝鮮半島を経て、遂に日本にまで飛来する砂の嵐のようなものである。昨日辺りから日本でも警戒する必要があると警告され、実際今日のテレビ画像などでも黄砂が流れてきた空模様を見せている。九州北部方面から北海道まで今年初めて観測された。肉眼ではっきり見える距離を示す言葉に、「視程」という言葉があるが、それが黄砂襲来の状態を表している。今日は日本海側に黄砂があったが、明日は東京にもやってくるようで、もしそうなれば2年ぶりだという。

 今日黄砂が観測された北陸地方の住民は、最近こそ話題になるが、黄砂なんてかつては知らなかったと言っていた。地球温暖化だけが原因とも思えない。健康に直接障害を与えるばかりでなく、農業や海洋の生態系や交通機関にも影響を与える。これから真剣にその原因と結果を精査して対症法が研究されることを期待している。自然現象としてやむを得ない一面もあるが、発生元である中国政府は甚大な影響を国外に与えていることをどう思っているのだろうか。核やミサイルを開発するより、発生地の土壌に水分を供給するシステムを開発して、風で土が舞い上がらないように手を打つことは可能だと思うが、何か対策を考えてくれているだろうか。

 さて、新型コロナウィルスの新規感染者が、減少したとのことで先月以来政府が各種の規制を解除したのを始めとして、国民にも自粛の解除を要請し、マスク着用も人が混み合わない場所では外すことを奨励している状態である。夏の風物詩である隅田川の花火大会も4年ぶりに開催されることが決まったようだが、各地でも催し物の復活を考えているところが多い。

 ところが、今月に入ってから東京都内では1日たりとて前週の同じ曜日の新規発症数を下回ることがない。今日で12日間連続して増え続けている。政府や医療関係者はこの事態をどう考えているのだろうか。今日テレビで知ったことだが、全体の数字を集約するのではなく、政府は今後日数の間隔を取り全国的にも限られた地域の数値を集めて予測することを検討している。これは明らかに手抜きである。これでは全国の数値を網羅することは難しく、また日にちの間隔を置いたのでは継続的に日ごとの数値を集められないのではないだろうか。

 これについて表立った発言を耳にしないが、政府としては経済を停滞させたコロナ禍現象のマイナス面を考慮して、恐らく余程コロナが大きく復活しない限りはこのままの状態にしておこうとの腹ではないか。もちろん経済活動は大事であるが、手を拱いて取返しの付かないことにならなければ好い。それにしてもいつも通りメディアはこの点についてもっと事実を報道してもらいたい。

2023年4月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com