5711.2023年4月10日(月) 地元OBではない天下り知事が増えた。

 昨日9道府県知事選など統一地方選の前半戦が投開票された。これというほどの大きな話題はなかったが、日本維新の会が推薦する候補者が、奈良県知事選で自民党内の分裂から2人の候補者が対立した間隙を縫って初めて大阪府以外で知事選を制した。しかし、維新の会は、カジノ・リゾート(IR)誘致に絡む会場誘致出資問題や、大阪都構想挫折などで失態を晒して不評、不満を買っていただけに大阪府知事、及び大阪市長選を制したというのは、一体どういうことなのか、府民の気持ちがよく分からない。

 もうひとつ話題となったのは、投票率がまた下がったことである。今回9道府県知事選の平均投票率は、戦後最低の46.78 %だった。41道府県議選の平均投票率も41.85%で前回の戦後最低だった44.02%を大きく下回った。こうなると知事、議員の質の低下も避けられないだろう。また、これは中央政治への関心の低下以上に地元である地方都市の政治への無関心が拡大しているということだろう。そして、年々顕著になり問題を提起しているのは、天下りの気風が官から民間へばかりでなく、中央官庁の高級官僚が地方自治体首長後継者へ転出するのが目立ち出したことである。

 例えば、昨日選出された9人の新知事の内、2人は総務省から県副知事に、1人は同じく総務省から県局長へ天下りをして時期を待ち、頃合いを見計らって知事選に出馬したものである。そして3人はいずれも自民党の推薦を受けている。エレベーター式に知事まで昇りつめたという印象が拭えない。従って地元出身者ではない知事が増えている。地元出身者でないエリートが天下って地元住民の感情が充分理解出来ないのに、知事になっちゃったという感じである。これは小池都知事にしてしかりである。東京都民が反対する神宮の森の木を伐採しようという発想が、至極安易に生まれてくる所以である。これでは地元住民のための政治が充分行える筈がない。

 来る23日には、統一地方選後半戦が行われるが、世田谷区でも区長選及び区議選が行われる。メディアではそれほど取り上げられることはないが、私自身は投票する候補者はもう決めている。せめて投票率は下がることがないよう願っている。

 さて、新型コロナウィルスの新規感染者数が減少傾向に向かい、政府もいくつかの規制を解いたが、ここへきて再び増加傾向へ向かい出した。まだマスクを着用している人は多いが、それでも大分マスクを着けない人が増えたのも事実である。東京都内では1週間前の感染者を上回る新規感染者が今日まで連続10日間も続いている。その割にはあまり騒がれない。メディアではまだ大げさには報じられていないが、我々の周囲には、コロナのバイ菌がうようよしているということである。当分の間生活上自粛を迫られることになろう。

2023年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com