5701.2023年3月31日(金) 米大統領史上初めてトランプ前大統領を起訴

 今朝ニュースを聞いてびっくりした。アメリカのトランプ前大統領がニューヨーク州大陪審で起訴されたというアメリカ大統領史上前代未聞の出来事である。起訴内容は、2016年の大統領選で不倫していたポルノ女優にトランプ氏が、選挙法に触れる一定額以上の口止め料を支払ったことが問われたという、随分次元の低い話である。これに対してトランプ氏は、疑惑を否定し、来年行われる大統領選挙へ立候補を表明した氏に対するバイデン政権の史上最大の政治的迫害であり、無実の人間を起訴するという不当行為であると非難している。それにしてもアメリカの大統領ともあろう人物が不倫問題で口止め料を払って起訴されるとは、さぞやアメリカ国民も恥ずかしく感じていることだろう。

 詳細は近々明らかにされるであろうが、大統領在職時からとかく派手で、異色な言動とその内容が目立っていたトランプ氏だけに、やはりそうなのかと特段場違いとも思わせない行動である。

 個人的にトランプ氏についてその評判を聞いたのは、初めてニューヨークを訪れた1976年10月だった。五番街の巨大なトランプ・タワー前を通った時に現地ガイドからタワーとそのオーナーである資産家トランプ氏について話を聞いたのが最初だった。そのトランプ氏が、その後政治家となり大統領候補者に指名された時、百万長者がついにアメリカのトップの座へ辿り着いたのかと感慨をすら覚えたほどである。大統領在職中の言動には首を傾げる言動が多く、普通の常識人のそれではないと呆れることも度々あったくらいである。3年前にバイデン大統領に選挙戦で敗れて野に下っても、大統領に未練たらたらでバイデン大統領に不満を漏らしていた。昨年1月にはその大統領選でバイデン氏に不正があったと一方的にバイデン氏を批判して連邦議会議事堂へ支持者が暴力的に乱入し、器物破損で過大な損害を与えたほどそのパフォーマンスは些か常軌を逸していた。

 果たして起訴された後にどんな行動を取るだろうか。来年の大統領選へすでに立候補を表明しているが、仮に有罪になっても大統領選では犯罪歴による制約はなく、立候補自体は可能だということでもあり、トランプ前大統領はいかなる手立てを講じて、自らの考えと潔白、正当性をアピールしていくのだろうか。

 ところで、昨日ニューヨークでひと騒ぎがあった。中米グアテマラを訪れる途次アメリカを訪れた台湾の蔡英文総統が、市内のホテルへ入る前に台湾を支援するファンが歓迎の声を上げていた一方で、その道路の反対側には親中派500人ほどが一斉に「中国はひとつ」とか、「台湾独立反対」とシュプレヒコールを上げて蔡総統の訪米と中米訪問に反対し気勢を上げていた。ところが、驚いたことに彼らは中国当局から日当200㌦で雇われた人たちだったと明かされた。こんな嫌らしい手を使ってでも台湾のリーダーの行動に反対を表したいのだろうかと中国の陰湿なやり方にも首を傾げた。日本の自衛隊の敵基地攻撃能力なども考えると、台湾海峡を取り巻く環境は日本にとっても益々厳しくなることだろう。

2023年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com