いま新聞紙上で批判的に取り上げられ、世間を騒がせている国会議員に高市早苗・経済安保担当相と、ガーシー参議院議員(本名:東谷義和)がいる。今朝の朝日社説では、2人を別々に取り上げ、それぞれ厳しく国会議員としての言動と責任を追及している。
高市氏については、本ブログでもこれまで再三に亘りその行動を非難してきたつもりである。放送法の政治的公平という解釈を巡って、総務省の内部文書に官邸が圧力をかけた様子が生々しく記述されている。その当時高石氏は総務大臣だったにも拘わらず、質問をはぐらかして正面から応えることをせず、文書は捏造であると言い張り、事実なら国会議員を辞めてもいいなどと口走る有様である。総務省は捏造に関わる者はいないと信じていると言い、松本剛明総務相が「文書は総務省が作成した公文書に間違いはない」と言明するに至っては、高石氏には最早逃げ場はなく窮地に追い込まれたと言わざるを得ない。高石氏は自民党内でも人望がないのか、その言動を支持する議員がいないようだ。いよいよ猪突猛進の高石氏も国会議員として自身を瀬戸際に追い込んでしまった。社説では「公文書管理の徹底は、政府あげての課題だ。このような物言いを繰り出す人物が大臣についているようでは、この国にまともな公文書制度を根付かせるのは難しい」とまで厳しく言い放っている。高石氏もそろそろ観念して正直に事実を述べ、さっさと国会議員を辞めたらどうだろうか。
一方、ガーシー議員は、昨夏の参議院選で「NHK受信料を支払わない国民を守る党」から立候補し、28万8千票も獲得して比例代表制で初めて当選した。どういう人物かまったく知らなかったが、暴露系ユーチューバーとして著名人の名誉を傷つける言動により、彼らから告訴され追及を逃れるためにドバイに滞在して帰国しなかったようだ。国会が開かれても1日たりとて出席したことがなく、その懲罰として昨日参議院本会議場で陳謝の言葉を述べる予定だったが、それにも出席せず、いよいよ議員除名の懲罰を受けるようだ。これまで半年以上に亘って国会議員としての責務である国会に出席せず、高額な歳費だけを手にして税金ドロボーと言われている。
所属する「NHK受信料を支払わない国民を守る党」は、党名を度々変更し、これまでの名称「NHK受信料を支払わない国民を守る党」から「NHK党」に7度目の変更をしてNHKもかなり神経をとがらせていたと思う。ガーシー議員が昨日欠席したことの責任を取り、同党党首の立花孝志氏が党首を辞任し、また党名をどこまで真面目に考えたのか「政治家女子48党」のような非常識な党名へ変更すると発表した。
いずれにせよ上記2人の国会議員は、理由はそれぞれ異なるが、一般国民の常識とは相当ずれており、この際辞めてもらった方が国民にとってすっきりする。それにしてもどうしてこんな手前勝手な国会議員が輩出するのだろうか。日本の民主主義社会がまだ成熟していないからだろうか。