5667.2023年2月25日(土) 江戸時代と変わらない五公五民

 昨日の朝日夕刊「素粒子」欄に興味深い数字合わせが紹介されていた。第1次世界大戦の開戦日は1914年7月28日、第2次世界大戦は1939年9月1日、そしてウクライナ侵攻が始まったのは、2022年2月24日である。それぞれ年月日を1桁、或いは2桁数字にしてそれらを足してみると、第1次世界大戦は、19+14+7+28=68である。そして第2次世界大戦とウクライナ侵攻の数字も同じ「68」となるから不思議なものである。これらエポック・メークな1日は偶々一致したのだろうが、歴史を画する重大な事件勃発日の数字が同じとは奇縁だと言えないだろうか。因みに私自身の誕生日は71だった。一致しなくて良かった。

 さて、「国民負担率」という言葉がある。日本の数値は諸外国とは取り入れる綱目が異なるので、単純に比較は出来ないが、財務省のHPによれば「(日本の国民負担率は)租税負担率と社会保障負担率の合計」だそうである。それが、2022年度は47.5%になる見込みだそうである。国民の負担額が多く、世間には江戸時代の五公五民と変わらないと嘆きの声も聞こえるようだ。

 早速いつも突き刺さるような刺激的な発言で、しばしばメディアで話題になる泉房穂・兵庫県明石市長が、昨日のツィッターでこんなふうに嘆いていた。「『国民負担率‘47.5%’』って、相当に高い。子ども時代(1960年代、1970年代)は、‘20%’台で、今の半分程度。平成に入ってからも‘30%’台だったのに、いつのまにか‘50%’近くにまでなってしまった。まともな政治家を選んでこなかったツケが、今になって回ってきたということだろうか・・・」

 実際1965年代は23%だった。それが80年代に入ってから30%台となって、今では50%近くになっている。泉市長は、「~国民は諸外国並みにすでに十分過ぎるほど負担をしている。にも拘わらず、子育て支援も介護負担の軽減も一向に進まない。私たちのお金は、一体どこに消えているのだろう。江戸時代よりひどい時代に、私たちは生きているのかもしれない」と大分ご不満である。岸田政権が防衛費を倍増したら、五公五民どころか、六公四民、将来的には七公三民にまで国民の手元には、稼いだお金が残らないのではないかとの声も聞こえる。

 すべてが国会議員のせいであるとは言えないが、彼らに相当の責任があることは疑いようがない。国会議員になれる人がごく一部の階層の人たちに限られるようになったことが、国会議員の劣化を招いている。その最たるものは、世襲議員である。国会議員たる資質がなくても、知能が足りなくても、或いは勉強しなくても国会議員の子息や親族にとっては、他の立候補者よりも当選し易い選挙制度と環境になっていることである。彼らに言わせれば、誰でも自由に立候補できる権利が保証されている筈だと言うだろうが、票に結び付くコネなるものは、長年の世襲によって培われたものである。従って、この悪循環を排除するためには、厳しいかもしれないが、現職議員を辞めた次の選挙では、その子息や親族に一定期間立候補出来ない制約を設けることも一つの方法だと思う。平成に首相になった世襲議員は、16人中10人もいて、更に広義に捉えれば、12人にもなる。政界のトップである首相の75%以上が世襲首相ということだ。こんな組織は他にはないと思う。これはどう見てもおかしい。

2023年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com