5664.2023年2月22日(水) ロシア、一方的に米ロ核軍縮条約を停止

 昨日ロシアのプーチン大統領が年次教書演説を行い、ロシアの安全を確保するためと称して米ロ間の「新戦略兵器削減条約」(新START)の履行停止を表明した。同時に明後日が侵攻以来ちょうど1年になるウクライナ侵略は、2014年にウクライナに誕生したネオナチ政権に東部ドンパス地方の住民が攻撃されてロシアに助けを求めていたため、ロシア軍はウクライナに介入したので、戦争を仕掛けたのは、ウクライナ側でありロシアは終わらせるために武力行使しているとの身勝手な主張を述べた。西側諸国では、ロシアはいずれ敗れるとの見方をしているが、プーチン大統領はあくまで強気に、アメリカを主とする西側陣営を非難している。ウクライナを舞台にしたロシアと米欧との対立、さや当ては、今後も続けられることだろう。それにしても我々の目から見るとロシアの主張は、身勝手過ぎてもう少し本当のことを言えと言ってやりたい。

 さて、一昨日日本が北朝鮮の弾道ミサイル発射について、国連安保理事会に緊急会合を要請し、直ちに開かれたが、アメリカが北朝鮮を非難する議長声明案は、常任理事国の中で、案の定北朝鮮の後ろ盾である中国とロシアが、北朝鮮が挑発行為を繰り返す原因はアメリカにあると反対し、一致した声明を出すことは出来なかった。この動きを見ると今後も北朝鮮がいくら派手にミサイルを日本近海に発射しても、中ロは北朝鮮を擁護し続けることであろう。

 ついては、国内問題であるが、岸田政権になって以来、原発に対する見方や規制・措置が随分緩やかになったと受け止めていたが、その影響だろうか、朝日新聞が最近行った世論調査では、ついに原発再稼働について賛成意見が51%となり、東電福島第1原発の事故後、初めて過半数になった。反対は42%だった。あれほど甚大な被害を与えた福島原発に対しては圧倒的に反対が多かった。その後賛成者は概ね3割前後、反対が5~6割だった。だが、次第にその差は縮まり、今回ついに賛成者が反対者を上回ってしまった。もう2度と事故は起こさないという名の下に念には念を入れて備えを充実させたところで、日本は地震大国である。万が一にも、東日本大震災時を上回る大地震が襲来したらどうやって原発事故を防ぐのだろうか。

 原発賛成が上回った根拠の背景には、電力料金の大幅な値上げがあり、そこに隠されている「原発設備の充実、稼働が値上げを抑止することができる」との甘い囁きが、消費者に強く訴えているのではないだろうか。電力会社のなりふり構わぬ料金値上げ作戦が功を奏しているようである。そのしわ寄せは、いつの日にか原発施設近くに住む人々を襲うことになるのではないかと懸念される。

 嫌な話題ばかりが目立つが、微笑ましいのもある。パンダ大好き人間にとっては悲しいニュースであったようだが、昨日上野動物園で生まれ育った5歳のパンダ「シャンシャン」が、中国に返還され、別れを惜しむパンダ愛好家の間では大騒ぎだった。その後無事中国に到着したようだが、今日も和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」のパンダ親子3頭が中国へ返された。テレビでも放映され、まるで大物人物が日本を去るかのような画像だった。カナダでも2年前に借りたパンダを中国に返還した。日本もすんなり中国に借りたパンダを返したが、フィンランドでは2年後に返還期限がやってくるのだが、その前に返還しようかと悩んでいるようだ。それは賃借料があまりにも高額であることから、とても収支上採算が合わないとの理由のようである。フィンランドの賃借料金は年間2億円というから巨額である。近日関係者が結論を出すようだ。パンダも甘い話ばかりではないということである。

2023年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com