5615.2023年1月4日(水) 小池都知事の早とちり?、無節操?

 昨年岸田政権が国会で審議することもなく、況してや国民に説明することもなく防衛費を一挙に増額することを一方的に決め、あまつさえその財源を増税と復興支援金の横流しに頼るとの決断はあまりにも横暴で腹が立った。メディアはこの横暴な行為を指摘はしたが、追及せず、野党も反対の声を上げただけで徹底的に政府自民党を追い詰めるということはしなかった。もうその話は済んだと言わんばかりに、いずれ政府の決めた通り実行されるのだろう。日本は平和だとプラス面だけを主張しているが、それと同時に政治をわがもの顔に扱い、国民のことは一切考えていないことは明らかである。

 今日のニュースで初めて知ったことだが、小池百合子東京都知事もこれと似たようなやり方で重要なことを決めている。政府の戦争への近道を辿るような決済とは異なり、都民、否国民にとっても大変大事なことで検討すべき課題ではあるが、その決め方は成すべきことをやらずに支出だけを決める人気取り政策があまりにも都民を舐めたやり方であることである。そこには民主主義の欠片も見られない。

 その大事なこととは、少子化問題の取り組みとして、小池知事は唐突に0歳から18歳の子どもに毎月5千円程度の給付を行うと述べたのである。この話はこれまで東京都の月刊広報紙「広報・東京都」にも記載されたことはなく、都民としては初耳であり、今日都庁職員への新年の挨拶の中で唐突に述べられ、テレビ・ニュースでも伝えられた。しかし、「チルドレン・ファースト」とか、進む少子化を拙速に「現状は一刻の猶予も許されない。都が先駆ける」と述べたうえで、「望む人誰もが子どもを産み育てることが出来る社会を目指す」と大衆受けするような発言をして、前記の通り給付金をばらまくことを前提にしてその資金は一体どこから出すのか。やらんとすることは大事なテーマであり理解出来る。ただ、物事にはやるべき順番があるのではないか。1、2を欠いて3、4から始めるなどということは、都民の税金を当てにすることになる以上許されることではない。言葉だけ先行し、財源問題は後回しなのである。大体この問題をこれまで都議会で議論したことがあったのだろうか。政府の防衛費の支出のやり方と同じではないか。都民の了解はまだ得ておらず、結論先にありきではないだろうか。どのくらいの予算が必要なのかの話はまったく聞かれない。恰も小池銀行に貯められた財源から自由に引き出し支出するような安易な考えしか想像出来ない。

 小池知事は、民主主義のルールがよく分かっていないようだ。一番大事なことを都民に話さず、突然公的にぶちまけ、実施へまっしぐらに突進するタイプである。これは、今の北朝鮮の金正恩総書記の行動パターンと相似している。国連憲章を無視しても派手にミサイルを打ち上げ北朝鮮が自らの軍事力に自信を深めている一方で、その資金の出どころは国民には一切秘密である。しかし、脆弱な経済状況の下で、国民は無視され続け貧しい暮らしの中で、疲弊し切っている。

 小池知事は自分好みのパフォーマンスに溺れる傾向があるが、もう少し地道に民主主義の基礎を学んで、派手なプレイやかつて問題になった偽装留学成績などは慎んで欲しいと思う。これから小池イズムがどう公式に報告され、議論されるか注視したいと思っている。

2023年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com