5608.2022年12月28日(水) またも岸田内閣閣僚と政務官が辞任

 またひとり岸田内閣の閣僚が辞任した。秋葉賢也復興相である。事務所の賃貸料を母と妻の口座にに振り込んでいたとして大分以前から政治資金規制法違反が指摘され、辞任問題がくすぶっていた。ただ、岸田首相としては、第2次岸田内閣発足以来僅か2か月の間に、秋葉氏が辞める4人目の閣僚となり、国民の間にはもちろん、自民党内でも首相の任命責任を問う批判的な声が上がっていた。首相は早速後任に渡辺博道元復興相を充てた。今回の大臣交代は、辞任というよりいろいろ思惑が絡んで更迭と言われている。あまりにも短期間に辞めざるを得ない大臣を多く出したことにより、岸田首相の任命責任が問われ、首相への求心力が低下し、政府、自民党内にも岸田離れが加速している有様である。

 秋葉復興相の辞任と併せて杉田水脈総務政務官も辞任した。この政務官の考えや、強情さは並みではない。「女性はいくらでもウソをつけます」、「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」、「LGBT・性的マイノリティーは生産性がない」等々、これまで過激な差別発言を繰り返してはその都度厳しい世論の批判を浴びていた。ネットでもこういう人物が国会議員でいることが問題だとクレームが挙がっていた。去る2日の参議院予算委員会におけるこの問題について、福島瑞穂社民党党首から直接質問されたが答えようとせず、挙句に松本総務相からその種の発言を取り消すように指示があったから辞任したと述べた。それで漸く発言を撤回し、謝罪した。だが、本心から自らの言動を悔い、反省している様子は窺えない。

 実際、水田議員は辞任後の記者会見で自身の信念を貫きたいと思うが、内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかないと総合的に判断して辞任を申し出たと都合よく述べた。差別と受け取られた発言は自身の信念であり、それは変わらないとの意思を強調した。このことは、水田議員が相も変わらず、差別感を抱いたまま国会議員として活動していこうという意思表示であり、更に大学生の娘を抱えながら、娘の気持ちを思いやる余裕もなく、何らの反省もない。ネットで多くの厳しい声が上がっていることにはまったく無頓着のようだ。

 かつて国会会期中に男性国会議員と飲み歩き国会を欠席したり、秘書と温泉旅行をして不倫スキャンダルとして糾弾され衆議院議員を辞めた上西小百合氏ですら、呆れたのかツィッターで「女性はいくらでもウソをつけると発言したようだが、もし自分の娘が同様の被害にあった場合も同じ態度をとるのだろうか。女性を一括りにしないで欲しい。主語は『女性』ではなく『私』でいいんじゃないですか」と皮肉たっぷりにコメントしている。

 それより何よりネット上でもいくつか指摘されたように、こういう国会議員が国の政治に大きく関わっていることが問題である。

2022年12月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com