5604.2022年12月24日(土) 日本人の平均寿命、男81.64歳、女87.74歳

 5年ごとに公表される日本人の平均寿命、直近の2020年では上記の通りとなった。幸いにも私自身平均寿命は通り過ぎた。明治、大正期には、男女ともに40歳台だったというから随分伸びたものである。年々寿命は延びているが、戦後10年経った1955年は、男63.6歳、女67.75歳だったから70年近くの間にほぼ20年寿命が延びたことになる。近年の伸びは、結果的に少子高齢化にもつながっていると言えよう。厚生労働省では2040年の寿命を男83.27歳、女89.63歳と推計している。その一方で新たに誕生する子どもの数は年々減り続け、昨年2021年に生まれた子どもは、前年比3.4%減の84万3千人で6年連続過去最少を更新した。自然増減(出生数-死亡数)は、前年より約10万人が減り61万人だった。こうして日本人の人口は確実に減っていく。

 日本が高齢化社会になったのは、子どもの数が増えないにも拘わらず、高齢者が増える傾向にあるという根本的な構造がある。終戦直後は出生数が増加し、1947~49年の第1次ベビーブームでは、3年間で実に800万人超の誕生がありその後彼らは団塊の世代と呼ばれ今では年金生活者となっている。昔は衛生状態も悪く、特効薬もなく伝染病の流行に対処出来ず早死する子どもが多かったが、それらが解消されるに連れ、生まれる子どもの数は増えた。だが、次第に経済的な問題などから子どもが2人以下の家庭が増えている。実際特殊出生率(15歳から49歳までの女性が一生の間に産む子どもの数)では、1956年に2.22人を最後に、徐々に下がり始め、2005年には1.26人となった。それに拍車をかけたのが、若い世代の結婚が増えないことである。

 その一方で、高齢者の間でも死亡率が低下し長生きするようになった。特に、高齢者は男女とも年齢別に毎年死亡率が低下している。戦後時の経過とともに、生活環境の改善、食生活・栄養状態の改善、医療技術の進歩などにより高齢化は効果を上げている。今後日本がこのまま発展し続けるには、高齢者より以上に赤ちゃんの誕生を増やして活力のある国造りの対策が欠かせない。

 最近の政府の予算への関心度も、約束した子ども支援より、防衛費を増やすことに気持ちが向いている。結局人口減少、少子高齢化を少しでも改善しようとするなら、今の政治家の質を変え、政治制度も変えることまで考えてみる必要があると思う。

 さて、今日寒波の襲来は北海道から中国地方に押し寄せ、東日本にもやってきた。豪雪、停電、交通マヒ等々で市民生活にも相当な影響が表れている。アメリカでも中部から東部にかけて、クリスマス休暇を前に記録的な寒波による吹雪や大雪で、空の便から高速道路までかなりの影響が出ている。アメリカの気象当局が、大雪警報を発令した地域には、アメリカの人口の60%、およそ2億人が住んでおり、命に危険が及ぶ寒さであると警戒を呼び掛けている。アメリカも大変である。日米だけではなく、世界各地に異常気象の影響が及んでいる。これも気候温暖化動の影響である。生き難い時代になったものである。

2022年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com