5680.2022年12月1日(木) 江沢民元国家主席死亡と流行語大賞「村神様」

 中国の江沢民元国家主席が昨日亡くなった。享年96歳は、今年9月に崩御されたエリザベス英女王と同年齢である。私と同じ寅年生まれでもある。

 安倍元首相のケースとは異なり、国葬ではなく習近平国家主席が主任委員となり追悼大会を行い、その追悼行事には外国政府の代表者は招かないと発表された。今や世界でもアメリカに次ぐ経済大国となった中国であるだけに、その経済発展を鄧小平から引き継ぎ、更に発展させた功績は大きい。江主席は、1997年に12年ぶりに国家主席としてアメリカを公式訪問し、翌98年には国家主席として初めて日本を公式訪問した。その際宮中晩餐会で当時の天皇・皇后両陛下の面前で歴史問題に言及したことが日本国内で物議を醸し、反発を呼んだ。江主席は反日的言動が多く、以後の日中間の交流にも支障を来たしていた。

 その後、胡錦涛国家主席にその座を譲ったが、背後で何かと発言力を持っていた。しかし、晩年は習近平国家主席の元で影響力は低下して行った。今中国はその胡錦涛氏から習近平国家主席へバトンが引き継がれ、国家主席として3期目の習近平氏は、盤石の体制を築いたように思える。ただ、水も漏らさぬ習体制と思われていたところへ、数日前からゼロコロナ政策に絡む反対デモが上海や北京を中心に各都市で起き、中には「習近平辞めろ!」の声が上がったり、地域によってはゼロコロナ政策が若干緩和されたことは意外だった。やはり、民主化完全抑圧ということはあり得ない。況してや人権や民主化を抑え込んでいる中国の現体制に対しては、普段声を上げないが、いざとなれば声を上げる可能性があることを示した。習近平とて、いつも絶対安泰とは言えない。

 さて、今年も今日から師走に入った。途端に急に冷え込み寒さが身に堪える。これからクリスマスをはじめ、いろいろ歳末の行事が行われることだろう。その中で、例年話題となっている年間流行語大賞に「村神様」が選ばれたという。言わずと知れたプロ野球、ヤクルト・スワローズの村上宗隆選手のことである。今年度史上最年少で3冠王を獲得し、ヤクルトのセ・リーグ優勝に貢献し、最優秀選手(MVP)にも選出された。その活躍の中でも、シーズン最終打席で日本人選手として56本目の年間最多ホームランを放ち、初めて王貞治選手の55本の記録を破ったことである。まさに神がかりの活躍ぶりだった。来季一層の活躍が期待される。

 今年野球界から流行語大賞が選ばれたが、実は意外にも昨年もプロ野球界から大谷翔平選手の「リアル二刀流」と「ショータイム」が選出されていた。今年は他にも候補として、「キーウ(ウクライナの首都)」「きつねダンス(ファイターズの応援女子ダンサーの踊り)」「国葬儀」「宗教二世」などが挙がっていた。今年もまだ1か月が残されており今後どんなヒット用語が出てくるか分からない。サッカーWCの「ドーハの歓喜」や「長友のブラボー」は選出に間に合わなかったという。今年はまだ1か月が残されている。もう少し遅く選出しても良かったのではないかと思う。

2022年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com