今月に入ってから5日まで気温が20℃を上回っていたが、昨日から雨模様となり急激に冷え込み出し最高気温が14.1℃を記録したのに続いて、今日の最高気温も13℃となり、家でもセーターを身に着け、暖房スイッチをいれる状態である。10月初めにしてこの寒さは88年ぶりだというから驚きである。寒いのは、明日が二十四節気の寒露に当るからであろうか。
そんな気分的に寒々しくすっきりしない中で、一昨日話題になった人・細田博之衆議院議長が、今日文書で旧統一教会との関係を追加で認めた。これまで4回教会の会合に出席していたと説明していたが、この他に4回、計8回出席し挨拶もしていたこと、そして祝電を3度送っていたことなどを認めた。どうも自民党として党員に対する説明が生ぬるいのか、各党員からは大分抜け落ちた申告になっている。国民の前に事実を隠し通そうとする心がけが良くない。是々非々はあると思うが、不真面目な議員は選挙で落選させることに効き目があるが、その他にも国会活動における「裁判官審査」のようなもので、国民が国会議員の前期の仕事ぶりを投票の場で審査、採点する制度を検討する必要があるのではないかと思っている。
海外では、相変わらずロシアのプーチン大統領の強引な手法が内外から批判を浴びている。予備役招集を行ってからロシア国内でもかなり反感が持ち上がっているようだ。先にウクライナの東・南部州を一方的にロシア寄りの選挙の挙句に、ロシア領へ編入することを決定したが、昨日は更にエスカレートして占領したザポリージャの原子力発電所をロシアのものと言い出したりして、国際的に顰蹙を買っている。この無法の仕打ちに、国内からも批判が出ているが、フランス人歴史学者エレーヌ・カレールダンコース女史が、かつてソビエトがアフガニスタンに侵攻し、戦争が泥沼化したことがソビエト崩壊の一因となった歴史を引き合いに出し、プーチン政権の終えんにつながりかねないと指摘してもいる。
さて、国内外に暗く、嫌な話題ばかり湧出した中で、明るい話題と言えば、アメリカMLBで活躍して昨日シーズンを終えたエンゼルスの大谷翔平選手の話題が飛び抜けている。MLBはまだポスト・シーズンが残されているが、それに出場しない大谷選手の今シーズンの評価についてMLB担当記者の間でも高く評価されている。
これまでMLBで活躍した日本人選手に比べても目覚ましい活躍をした大谷選手には、日本でも大人から子どもまで大きな関心が寄せられている。その大谷選手は一昨日投手として登板し、勝ち星こそ得られなかったが、15勝(リーグ3位)9敗、防御率2.33(4位)で、規定投球回数(162回)に達し、二刀流の打者としても規定打席(502打席)に達して586打席160安打の打率0.273(25位)、34本塁打(4位)、95打点(6位)を挙げており、二刀流の先達だったベーブ・ルースの記録を優に追い越した。今や61年ぶりにロジャー・マリス選手の本塁打記録61本を破り、1シーズン最多本塁打62本を記録したヤンキースのアーロン・ジャッジ選手とア・リーグ最優秀選手(MVP)争いを演じている。とにかくこの半年間日本中に数々の明るい話題を提供してくれた。
1901年にMLBが2リーグ制になって以来、打撃部門と投手部門で規定の投球回数及び規定打席をクリアした選手は本場のアメリカ人選手の中にもおらず、大谷選手が成し遂げたことが素晴らしいと思う。画像から見る大谷選手の笑顔と人柄が、人気を更に上乗せしているようだ。昨年MVPを獲得したので、もし今年も獲得するようであれば、まさに不世出の選手になったと言えよう。今朝の「天声人語」でもべた褒めである。我々もこの好青年を誇りにして、来年以降も大谷選手を応援したい。