今日も先日受けた右目白内障手術の術後検査のため、東京医療センターへ出かけた。執刀医師から経過は問題ないとお墨付きをいただいたが、目薬について細かいアドバイスを受けた。術後3か月は毎日3度注すことを忘れないよう言われた。実際手術後、視界が開けすっきりしている。期待はしていたが、これほど効果が上がるとは考えてもいなかった。毎日眼鏡をかけることは必要なくなったし、両耳に補聴器、マスクが負担をかけていたが、眼鏡がなくなったことで鬱陶しさが消えた。視力は高校時代に戻ったので、新たな青春時代の甦りとして、これからもう少し前向きに生活していけるのではないかと考えている。
さて、ロシアのウクライナ東部の住民投票とロシア国内予備役徴兵のニュースが、ロシアの厳しい現状を炙り出している。やや焦り気味のプーチン大統領が、またもや核戦争を匂わせる発言をして、欧米諸国をけん制している。
そんな折昨日イタリアで行われた議会選挙で右派政党を中心とする勢力が、上下両院で過半数の議席を獲得する見通しとなった。現状では右派勢力が44%余りを得ているが、中でもジョルジャ・メローニ党首の「イタリアの同盟」が26.45%を獲得し、すでに左派の最大政党「民主党」党首が、事実上の敗北宣言をしており、メローニ党首への首班指名の可能性が高まっている。今日の夕刊では、早くも「イタリア『極右』首相就任へ 初の女性」との見出しが掲載されている。メローニ党首が、次期首相に就任すれば、彼女がかつて「ムッソリーニはよい政治家」と話したり、性的少数者への社会的配慮や権利擁護を否定する主張をしたり、また若いころにはネオナチスト政党に所属していたことなどが右翼的と警戒されている。同時に、極右的な発言から推して第2次大戦後で最右翼の政権を率いる可能性が高いと噂されている。
そもそもヨーロッパの政情は、近年極端に右寄りになってきた。フランス大統領選では、2度続けてマクロン大統領が、極右のマリーヌ・ルペン氏と接戦を演じている。そして先日行われたスウェーデンの総選挙では、反移民を掲げるスウェーデン民主党が、第2党に躍進している。この流れの中で、メローニ氏も反移民を声高に叫んでいる。心配されるのは、イギリスのEU離脱に続き、イタリアのEU内での主張が軋轢を生む可能性が高まることであり、一枚岩と言われていたEUも早晩壁にぶつかることが懸念される。
さて、朝日新聞朝刊の連載小説は、現在今年の直木賞作家の今村翔吾氏の「人よ.花よ.」が連載されているが、前作の多和田葉子氏の作品が退屈だっただけに、鎌倉時代の楠木正成・正行父子を描いていて動きが大きくずっと興味深く、今後のストーリーの展開に期待している。その今村は直木賞を受賞したばかりなのに、その行動が何かと話題になっている。最近では、「今村祥吾のまつり『旅』」と称して、滋賀県に住む今村が、全国47都道府県の書店を車で巡っていたが、一昨日24日に118泊119日の旅を終了したとHPに写真入りで報告している。こういう破天荒なことをやるくらいの行動力があるので、小説も面白いわけだ。今村執筆の楠木父子の活躍をこれから楽しみにしている。