5595.2022年9月7日(水) 有難いGoogleのブログ人気調査

 今朝の朝日の死亡公告を見て些かショックを受けた。元朝日論説委員だった轡田隆史さんが先月31日多臓器不全で亡くなられていたのだ。86歳だった。知的生産の技術研究会(通称:知研)でお会いしてから、親しくしていただいた。2016年にキューバへ出かけた翌年4月に知研でその報告を兼ねて講演をすることになった。大学ゼミの友人らにも声をかけ、轡田さんにもそのご案内をしたところ轡田さんから是非キューバの話を聞きたいと仰っていただき、当日トークとその後の飲み会で大いに語り合ったことが懐かしい。リベラルながらも高校、大学とサッカー選手だった轡田さんと話し合うことによってご教授いただくことが多かった。随分勉強させてもらったものだ。とにかく親しくしていただいた知識人が亡くなり寂しい限りである。

 さて、毎月楽しみにしている8月分の「Search Console」がGoogleからメールで送られてきた。最近のブログの中で一番アクセス数が多かったのは、8月16日の「つまらない新聞連載小説」と、4月23日の「幻と消えた第二山手線」だった。前者は朝日新聞朝刊に先月まで連載されていた芥川賞作家・多和田葉子氏の「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」について私なりの率直な感想を書いたものだ。ご高名な著者には失礼に当たると思うが、ドイツに長く在住している著者だけに、ドイツの空気に触れられるようなドイツ的ストーリーを楽しみにしていたが、波瀾万丈とは程遠くドラマ性もなく少々退屈で期待外れの作品だった。

 後者は、NHK・BSで放映されたタイトル通りの山手線に次ぐ新線計画について、その遠大で計画性のある新線開設プロジェクトが、昭和恐慌という時代の風をうけて計画中に取りやめとなったドキュメントである。実際に計画途中だったプラットホームが京王線明大前駅傍にそのまま残されている現実に、プロジェクトのリーダーが実現を目の前にして、時代の風に流され計画を諦めなければならなくなった無念の心情を感じずにはいられなかった。この特別番組を観た友人たちもとても良い企画で、こういう計画があったこと自体知らなかったので、参考になったと言っていた。

 幸いこれら2つのブログが、一般の人の目に入り、読んでいただいたことを有難く思うと同時に、それらの人たちの期待を裏切らないよう毎日真剣にブログに取り組んで行かなければいけないと改めて心を引き締めている。

 今日の証券取引場の円安急騰と日経平均株価の低落には少々がっかりしている。アメリカの相変わらずの高金利のせいで、厳しい円安市場は1㌦=144.06円となり、2.54円の大幅な値下げとなった。日経平均株価は対前日196円安の27,430円だった。アメリカの度々の金利の値上げに対して、日本は一向に打つ手がなくただ見守っているだけという情けない印象である。この円安はエネルギー資源などを輸入に頼る日本にとっては、経済的にも厳しい影響を受ける。そのせいもあり、国内で消費物価の値上げが止まらない。当然政府、並びに日銀は臨機に対応策を講じなければならない筈だが、去る3日の本ブログにも取り上げたように、当事者である鈴木俊一財務相が、為替の動きを注視すると述べただけで、一向に具体的な解決策を打ち出そうとしない。今日も鈴木大臣は、同じような発言で円安の加速について、最近の動きは急速で一方的だと評論家的な感想を述べたかと思うと、円安の動きが継続することに強い関心を持っていかなければならないとまるで傍観者の発言である。従って、この鈍感な担当大臣の発言から察すると円安相場から当分抜け出せそうもなく、むしろそれは強まるばかりで、財務大臣も日銀総裁も仕事をせず不必要な存在になっており、現状を放っておくだけという怠け者天国である。かつては経済大国を自認していた日本にも、随分次元の低い金融司令官が現れたものである。

2022年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com