5592.2022年9月4日(日) 立場が違えば、意見が異なる。

 昨日セルビアにいる友人・山崎洋氏に月刊誌「選択」9月号の記事「旧ユーゴ『戦争再発』の足音」のコピーをメール送信したところ、今朝返信があった。それによると執筆者が無記名で分からず、論評が典型的に西側情報筋に偏っていて事実ではない箇所が大分あると何か所かを指摘してきた。

 彼は1963年大学卒業直後旧ユーゴスラビアの首都ベオグラードへ渡り、爾来60年ベオグラードで生活し、活動している。ユーゴ解体を身をもって体験した彼が、これまでに度々1990年代にセルビアに対するNATO軍の空爆、コソボのセルビアからの独立問題等について彼なりの意見を送ってくれた。ユーゴ解体時にNATOがセルビアを空爆したことについては、彼は厳しくNATOを批判していたが、かつて彼の母上と生前電話でお話しした際、母上もNATOの行動を手厳しく非難していた。セルビアについて欧米のメディアは誤解をしているし、今度のウクライナ情勢についても、日本ではあまりにも西側の報道を鵜呑みにし過ぎていると彼は不満を漏らしていた。我々が黙って日本のメディアから情報を得る限りは、どうしても一方的にロシアが悪で、ウクライナに理があると捉えがちである。しかし、ロシア側の事実に基づいた正しい考えも聞き入れることが大切であるとは思っている。現状はすべてロシアが悪いと一刀両断であるが、もう少し胸襟を開いてロシア側の考えも聞く必要がありそうだ。

 そこで「選択」誌の考えはどうなのか、編集長に尋ねてみたいと考え、取り敢えず、山崎氏に彼の意見をそのまま雑誌社に伝えて「選択」の本音というか、必ずしも正しくないコメントをどう考えているのかを尋ねてみたいが、その前に彼がこれをどう思うか問い合わせているところだ。確かに彼のメールを読む限りでは、セルビア・サイドから見れば、記事は間違っている箇所が多いようだし、誤解を膨らませるようなコメントになっている。山崎氏からどんな返事が来るだろうか。

 さて、自民党が所属する国会議員全員に旧統一教会との接触の様子を尋ねる調査(点検)を行って、近日自民党は党としての考えを公表するようだ。ところが、今朝の朝日新聞一面に全国会議員、都道府県棋院、知事ら約3千人に対して、旧統一教会との関係についてアンケートの結果が大きく伝えられている。それによると全国会議員712人の内、120人の自民党議員が旧統一教会と何らかの接点があると応えている。都道府県議員も2574人の内、接点があると応えた議員が290人いたが、その内239人は自民党員だと分った。結局全国各地の地方議会にまで旧統一教会と政治化がつながっていることが明らかになった。つまり選挙で票が欲しいために接点が生まれ、ずるずると関係を続けて来たことが明かされた。自民党では、茂木幹事長が調査の結果を近日公表するようだが、世間の理解を得られるような公表内容になるか。自民党にとっても正念場である。

 ところで、数日前から沖縄方面に襲来していた台風11号が、向きを北方に向けて本州を襲うと見られていたが、沖縄周辺に滞留したままで、今日も宮古島が1日中暴風雨に襲われている。久米島の民宿経営者が昨日から強い風雨が続いていて宿泊予定者が全員キャンセルになったとぼやいていた。珍しいことだと思うが、この後11号は一体どっちへ行くのだろうか。

2022年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com