5491.2022年9月2日(金) 地球温暖化の異常現象に来年以降が心配

 今年の気候は世界的にやや異常で、豪雨・洪水で住宅が流されるような情報がしばしば伝えられている。その一方で、雨が一滴も振らず河川が干上がってしまい水不足に悩んだり、大きな山火事が発生した地方もある。ヨーロッパの一部地域では、7月に40℃以上の高温が続き、水不足に見舞われた。日照り続きの結果、降雨がないため河川の水量が減り、ドナウ川では水位が下がり、第2次世界大戦時のドイツの軍艦が川底から表れる異変まで起きている。

 他方、アジアでは激しい豪雨に襲われ河川の水位が上昇して氾濫し、住宅が水没したり、流された国が目立っている。特にバングラディッシュでは、国土の約1/3が水没し、3千万人が被害を受け、900人以上が死亡した。インド・アッサム州では420万人以上が避難した。韓国でも8月初めに首都ソウルで洪水が発生し、道路が水没し、地下鉄駅構内が浸水する騒ぎとなった。7月にはオーストラリアのニューサウスウェールス州でも、4日間の雨量が平年の8か月分にのぼったという。

 産業革命以降、工業の発展とともに化石燃料の使用が増え、排出された温室効果ガスが大気中に閉じ込められた状態になっている。この熱分が地球上に均一に広がるわけではなく、地域によって異常気象を引き起こす。いま世界中で大気圏内に各国が排出する二酸化炭素ガスが溜まることによって、地球温暖化現象が現出されその防止対策が喫緊の課題となっている。この地球上の温室ガスを減らすこと以外に、これといって地球温暖化現象を防ぐ決定的な方法はない。

 昨日から日本の南方近海に停滞していた台風11号も、北方に方向を変え大型台風となって本州方面へ向かう様相を見せている。その前触れというのだろうか、今日の東京も朝から降ったり止んだりしながら、時には激しい雨を降らせている。テレビで観る豪風雨が襲来した地方の画像では、かなり浸水した道路を車が走行している。今後こういう極端な寒暖気象が襲ってくるなら、山間部、海や河川沿岸部、低湿地帯などでは、早めに対策を講じる必要がある。今も窓から外を眺めていると空は曇り雨が降り続いている。自然というのは、そのパワーを自己コントロール出来ず、正に自然のまま、気ままであるから怖い。

 昨年度の文化勲章受章者でアメリカ在住のノーベル賞受賞者・真鍋淑郎博士が、コロナ禍のため1年近く遅れて昨日ニューヨーク総領事館で総領事から文化勲章を授与された。真鍋博士は昨年地球温暖化を予測する研究でノーベル物理学賞を受賞した。授賞式後に、博士は今では旱魃がどんどん増えており、雨が降る所は大量に降りその頻度が増えていると話した。更に日本についても大洪水が最大の問題になると指摘した。今までのやり方では、コントロール出来ず、これからは大洪水、山崩れに直面することになるとも警告を発している。こうした警告を知ると、いよいよ地球温暖化は抜き差しならぬ事態になりつつあるということをはっきり意識せざるを得ない。

 メディアが、安倍元首相国葬や旧統一教会について報道するのも結構であるが、人類にとって存亡の危機である地球温暖化についてももっと広く分かり易く伝え、国民に警告を促すべきではないかと思う。

2022年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com