5483.2022年8月25日(木) 本場のミュージカルはやはりすごい。

 久しぶりに本場のミュージカルを渋谷のオーチャードホールで鑑賞した。市川学園中学時代のクラスメートに、今春ブロードウェイのミュージカル‘A CHORUS LINE(コーラスライン)」の公演が日本であるので一緒に見ないかと誘いを受けていたものである。劇場は満員だった。まだ会社勤めだった当時、ニューヨークへ出張した際に、「CATS」「オペラ座の怪人」などの人気作品をしばしば見て、面白かったとの印象があるが、今日見た30~40名からなるショーは、やはり本場ものらしく迫力が違った。ミュージカルについて詳しく知っているわけではないが、今日見た「コーラスライン」は、ダンスにしても切れ味があり、手足のジェスチャーまで全員揃っていて、コーラスも素晴らしい歌唱力には感動した。見ていても音声に覇気と情熱が感じられ、心から満足して鑑賞することが出来た。機会があれば、またいつか本場のミュージカルを楽しみたいものである。

 さて、コロナ禍とウクライナ戦争の影響で、日本ばかりでなく世界中で電力不足が懸念されているが、政府は原発稼働についてこれまで言葉を濁していたが、この電力不足を盾に岸田首相は、昨日唐突に原発再稼働について前向きな考えを示した。原発の新増設や建て替えについて検討を進めるとの考えである。現在までに再稼働した原発10基に加えて、東電柏崎刈羽6,7号機、関西電力高浜1,2号機など7基について来夏以降再稼働を進める方針を示した。これまで、原発汚染の問題で地元住民をはじめ、広く警戒感が強かったにも拘らず、一気に再稼働へ話を進めたのには、そのむちゃぶりと問題軽視に少々首を傾げている。これがスムーズに行くかどうかは、何とも言えない。この政府の方針転換は、福島第一原発の事故後の原子力政策を転換させることである。これまで電力業界や自民党の一部は新増設を求めて来たが、政府は世論の反発を考え慎重だった。今回政府が原発再開へ踏み込んだのは、その背景に電力不足が決定的になったことがある。電力会社は火力発電への投資に消極的で、発電能力が不足がちだった。特にウクライナ戦争の結果、原油や天然ガスが高騰したことが大きい。また、2011年の東日本大震災時における福島原発の問題点がクリアされたわけではない。最大の問題点は、難しい課題の多い原発再開について地元住民をはじめ国民全般の理解が得られるか、極めて不透明であることだ。
 それにしても疑問を禁じ得ないのは、これまで原発稼働について国民の間にあれほど強かった反対論を、昨今の電力不足を理由に、政府が安易に原発稼働を検討し始めたことである。昨今の岸田政権の言動は、政治家の旧統一教会との関係、安倍元首相国葬、そしてこの原発回帰などについて国民の考えに配慮することなく、また国会で充分な議論を行うことなくことを進めることである。これら国民が抱える不安とか、反対について政府は少々勇み足ではないかと気になる。

2022年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com