今年は太平洋戦争終結77年目に当たる。広島と長崎に原爆投下されてからも同じく77年になる。8月は戦争に関する記念行事が目白押しである。明日は広島へ原爆投下された日に当たり追悼式典が行われる。昨日ロシアのガルージン駐日大使が唐突に広島を訪れ、慰霊碑に献花した。アメリカの原爆投下による犠牲者を追悼するために訪れたと述べる一方で、平和祈念式典にベラルーシとともにロシアが招待されなかったことについて、核軍縮・核廃絶プロセスのリーダーであるロシア代表が招かれなかったことは相応しくないと日本政府に不満を表明した。そして、「ウクライナ特別軍事作戦でロシアが核兵器を使うことはあり得ない」と述べたが、プーチン大統領がはっきりと核兵器の使用も辞さないと強調していたことは世界中が知っている。大使にとってその場限りの都合の好い発言なのか、好い加減なのか、或いはプーチン大統領の意図が充分ロシア政府内に徹底していないのだろうか。
今年の政府主催の広島平和祈念式典には、グテーレス国連事務総長が初めて出席する予定である。事務総長就任以前から「核兵器廃絶は国連の最優先課題」と主張しつつも、残念ながら現状は、核不拡散の動きは、逆戻りしていると憂慮している。広島から何とか核廃絶の動きを加速させたいとのメッセージを発信したいと考えているようだ。事務総長は特に若い人たちに「私たちの世代、前の世代が過ちを犯した。若い世代は、そこから学べる筈だ。どんな環境であれ、広島や長崎のようなことを再び起こしてはいけない」と考え、日本で若者たちと話し合いたい意向のようだ。
大分以前に旧文部省の教員海外研修団とともに欧米の教育施設を見学する度に、現地の小中学生が東京、京都、横浜などの都市名以上に「広島」と「長崎」の名を知っていたことに、同行した日本の先生方が驚いていたことが度々あった。つまり、日本の生徒らに比べて外国の子どもたちの「広島」と「長崎」に対する関心が高かったことにショックを受けたほどである。結局日本では学校教育の中で生徒たちに戦争や原爆の恐ろしさについて、充分教えていないことを思い知らされる羽目になった。グテーレス事務総長もとりわけ若者たちに核の恐ろしさを知ってもらい、核廃絶の運動を期待しているのだろう。
明日、就任以来初めて広島を訪れるグテーレス事務総長は、果たしてどんな哀悼と核廃絶のスピーチをされるか期して待ちたいと思う。
さて、今日妻と久しぶりに豪華なランチを楽しもうと第一ホテル東京内のステーキ店に前から予定していたところ、今朝になって妻が腹痛が激しいと言い出し、かかりつけの医師に診てもらいたいということになった。すでにレストランには一度キャンセルをしていたので、2度とキャンセルも出来ず、止むを得ず調布市内に住む兄に食事相手を頼んだ。幸い都合がつけられるということで、時間を待ち合わせて2年8か月ぶりに兄と都内のホテルで会食することが出来た。私と年子の兄はつい1週間前に85歳になったばかりだが、外見上体調は特別悪くなさそうだ。ただ、補聴器を着けていないので、話が遠い。7年前に連れ合いを亡くしたので、最近は食事を1日3食きちんど食べていないと言う話だった。その意味でも今日は豪華なステーキを食することが出来てご機嫌だった。また、機会があれば、他の兄弟ともども会食をしたいと考えている。