5365.2022年4月29日(金) GWは始まったが、暗い話題ばかり

 今日「昭和の日」から、いよいよ今年のゴールデン・ウィークが始まった。長らくコロナ禍に悩まされているが、今年は昨年より規制も緩和され若干明るいムードのようで、GW中にハワイへ出かける観光客は約10万人と予想され、昨年の4倍ということである。

 しかし、全般的にあまり明るいニュースが耳に入ってこない。23日に遭難した北海道知床半島の観光船に関するニュースが、いろいろ尾ひれがいて伝えられてくる。昨日遅く海上自衛隊の掃海艇が、遭難船の乗客3人を知床岬灯台南南東23㎞の海域で収容したが、その後死亡が確認された。収容された現場は、出航した斜里町ウトロ港の半島の裏側・羅臼町沖合というから随分海上を流されてきたものである。3人は全員救命胴衣を身に着けていたという。

 今日になって海上自衛隊の掃海艇「いずしま」が、沈没した観光船をカシュニの滝付近で発見したと第一管区海上保安本部が発表し、海中の観光船「KAZU 1」の画像を公表した。水深約120mというから詳しい様子は分かっていないが、ひょっとすると乗船客が内部に残っている可能性も残されている。とにかく慌ただしい事態になり、テレビでもヘリを使って空から遭難船周辺を映し出している。

 その一方で、山梨県内の山の中で人間の骨片のようなものが見つかり、3年前に山梨県道志町キャンプ場に来て、行方不明になった小学1年生の女児のものではないかと騒がれ出した。昨日そこから600mほど離れた山中で運動靴の片方が、今日になってもう一方の運動靴と靴下が見つかり彼女が履いていたものではないかと、俄かに話題になっている。今日は千葉から母親も現場へやって来られた。骨片のDNAの結果を待つ間はしばらく取材合戦で慌ただしいことだろう。

 さて、このところ円安が加速して昨日は一時1㌦=131円台にまで下落した。実に20年ぶりである。これは日米の金利差が拡大したことが最大の原因である。アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)は、高金利政策を行い、5月には更に利上げをするのではないかと予想されている。これに対して日銀は金利抑制策を強化している。急激に円安が進む懸念が高まっている中で、その原因であるこれまでの路線を修正するのではないかと一部には期待されたが、実際には昨日日銀は、買いオペを実施して金利を強制的に低く抑える策に出た。

 2011年には戦後最高の円高、1㌦=75.32円だった円を、13年4月に日銀が大規模な金融緩和を始めたことによって円安へ修正した。だが、15年には1㌦=125円台にまで円安が進んだ。それが漸く持ち直して長らく110円台が続いていた。それが直近では125円台から130円にまで円安が加速した。円安は輸出産業にとっては大いにメリットがあるが、輸入品に頼る生活必需品は悉く値上げされ、一般家計や中小企業にはかなりの打撃である。この現状をどうすれば打開出来るのか、ウクライナ情勢が先行き不透明の中で、経済政策にはこれという妙案はなさそうだ。庶民は耐え忍ぶことしか逃げ場はないのだろうか。

2022年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com