5360.2022年4月24日(日) JR運賃が6割も値上げ?

 このところ物価の値上げが急速に進んでいる。3月の消費者物価指数の上昇は2%以下であるが、今後円安の影響もあり値上がりは昂進すると見られている。原油価格の高騰によるガソリンや電気代などのエネルギー価格が値上がりして、暖房経費や車の移動が多い地域では生活に厳しいパンチを浴びることになる。実際3月の消費者物価指数の上昇額が大きかった上位国内都市は、1位秋田市1.8%、2位仙台市1.7%、3位長野市1.6%、4位新潟市及び浜松市1.3%、6位青森市1.2%、のようにすべて地方都市だった。それでも日本の消費者物価指数は、アメリカの対前年同月8.5%、ドイツの7.3%、イギリスの7%に比べればはるかに下回っている。いずれにせよ今後も消費者物価の値上げで家計への負担は増す一方である。

 そのような時に、北海道新聞電子版が一層厳しいJR各社の値上げの可能性について触れていた。

 かなり先の2040年度の試算であるが、野村総合研究所によれば、コロナ前の2019年度の利益水準を確保しようとした場合、単純計算で2~6割もの運賃値上げが必要だということが分った。これはJR5社を対象にしている。このコロナ禍で乗客数が激減して苦境に喘いでいるのは理解出来るが、それにしても2~6割の値上げ幅とは思いも寄らない大幅な値上げで、これでは逆に乗客数が減るのではないかと気になる。野村総研の説明によれば、今後も人口減少が続くうえに、コロナ禍で広がった通勤利用の減少がコロナ後も一定程度定着し、収支悪化が見込まれるためだという。当然不採算路線の廃止や統合が考えられるが、これには当然地元自治体との協議が必要となる。私鉄各社でも他人事とは言っていられないだろう。

 さて、昨日北海道知床半島沿岸で1隻の観光船が行方不明になった。乗員、乗客合わせて26人が乗船しており、中には子どもが2人いた。今日も早朝からヘリを動員してその行方を捜索していたが、今日になって断続的に10人が発見されたが、収容後に死亡が確認された。救命衣を身に着けていたようだが、それより何より海温が2~3℃ということだから、海へ投げ出されたら直ぐにも助け上げなければとても助かるまい。一人でも生存者がいることを願うばかりである。ところが、運行した観光船会社に良からぬ噂があるようだ。悪天候で中止をアドバイスしたのを押し切って出航したり、船首部分に割れ目があったとか、昨年も法令に違反するような運行で当局からお仕置きを受けたという芳しくない風評がある。今後大きく揉めなければ好いが・・・。

 思い返すと今から20年以上も昔、妻と知床周辺と網走の流氷見物に出かけたことがあるが、いまでは世界遺産に登録された知床半島の近寄りがたい岸壁が思い出される。あんな海へ放り出されたらと考えるとゾッとする。

2022年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com