5353.2022年4月17日(日) 佐々木投手の2試合連続完全試合ならず。

 1週間前プロ野球・千葉ロッテ・マリーンズの佐々木朗希投手が、完全試合を達成した。28年ぶりの大記録にプロ野球ファンのみならず、多くの人びとをも興奮させた。出身地の岩手県では号外が出たくらい地元民は盛り上がった。若干二十歳の若者が、プロ野球記録の13人連続奪三振、及びタイ記録の1試合19奪三振までやってのけたこともすごい。

 そして1週間を置いて今日日本ハム戦に登板した。佐々木の登板を知ってスタンドは満員となった。スタンドでは、「17朗希」の手ぬぐいを手にするロッテ・ファンが応援し、佐々木投手がストライクを取る度に大きな拍手が聞こえてきた。私も久しぶりにプロ野球をテレビ観戦した。期待に違わず今日も佐々木投手は力投し、8回まで15個の三振を奪い、2試合連続の完全試合へ期待を抱かせていた。ところが、肝心の9回表になると午后4時までの予定だったテレビ中継が打ち切りとなり、9回の攻防は観ることが出来なかった。止むを得ず気になりながらも外出した

 メジャーリーグでも2試合連続の完全試合を成し遂げた投手は未だ現れていないようで、果たして結果はどうなったか、帰ってからネットで結果を知った。それが、少々拍子抜けするものだった。確認したところテレビ中継が終わった8回終了の時点で、佐々木投手は降板となり2試合連続完全試合は夢と終わった。この投手交代についてロッテ・井口監督の判断には、ファンの間で「良い判断」と「考えられない」と2通りの意見があるようだ。グランドでは9回表が始まる前に投手交代の場内アナウンスが流れた時、一瞬ざわめきが起きたという。

 井口監督としては、若い選手にあまり無理をさせて肩を壊しては取り返しがつかないことになると考え、これ以上の投球を避けさせたと思う。1週間前に完投し、今日も8回までにすでに102球を投じていた。最近は肩に無理をさせないために精々90球がひとつの目安になっている。監督としても折角得たチャンスでもあり、新記録へ挑戦させたい気持ちはあったと思うが、これとて肩を壊してしまっては元も子もない。泣いて馬謖を斬る決意を固めたのではないだろうか。

 思い返せば、佐々木投手は高校3年生の夏の甲子園大会予選でも、同じような経験をしている。決勝戦まで駒を進めながら、それまで連投していた肩を気遣って監督は佐々木を登板させず、試合に敗れ甲子園には出場出来なかった。この時も監督の判断の是非が地元では大きな話題になった。今日も同じようなケースであるが、若い選手の健康を気遣って勝負不利にしかねない決断をするのは難しいと思う。相当反対の声があったと思うが、若者の将来を考えて敢えてチャンスに目をつぶるのは、相当勇気のいることだと思う。

 大船渡高校野球部監督と今日のロッテ井口監督の勇気ある決断を評価したいと思う。

2022年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com