5342.2022年4月6日(水) 久しぶりにトンボ・ユニオンズの話題

 1954年のプロ野球パシフィック・リーグの開幕直前に誕生した「高橋ユニオンズ」が、翌年トンボ鉛筆の参加により「トンボ・ユニオンズ」とチーム名を変更したと短命だったプロ球団の存在について、今朝の朝日新聞「天声人語」に紹介されている。

 高橋ユニオンズについては、2014年に上梓した「南太平洋の剛腕投手」で詳しく紹介した。高橋球団成立のいきさつや、主人公の同球団投手・相沢進、及び私にとって湘南高校の5年先輩であり、同チーム唯一のヒーローだった佐々木信也氏の関係についてストーリー化した。更に森喜朗元首相についてもトラック島駐屯の軍人だった元首相の父親のラグビー経歴を交えて紹介した。佐々木さんは、2月に亡くなられた作家の石原慎太郎氏と高校で同級生だった。すでに相沢氏も世を去ったが、旧厚生省戦没者遺骨収集団とともにトラック島(現チューク島)を訪れ相沢氏に会って話を伺った時、相沢氏から湘南高校の先輩であると聞き、驚いたものである。しかし、相沢氏はそう語っていたが、周囲の話では相沢氏はウソを語ることにあまり頓着しない人だったようで、旧制湘南中を卒業されたのかどうかもはっきり分からなかった。実際2014年に相沢氏の晩年の様子と家庭環境を取材したいと考え、島で娘さんをはじめ、親族に直接お伺いしたがその真偽は確認出来なかった。

 しかし、拙著に関わる戦前からの素朴なトラック島の人びとの心温まる交流は、今になっても懐かしく想い出される印象的なものだった。このところコロナ禍で、佐々木さんにお会いすることもなくなったが、お元気だろうか少々気になっている。

 さて、ウクライナ情勢について国際的に2つの動きがあった。そのひとつは、昨日ウクライナのゼレンスキー大統領が初めて国連安全保障理事会でオンライン演説をして、国際社会がロシアに圧力をかけ続けることを要望した。ゼレンスキー氏は、首都キーウ近郊のブチャで沢山の遺体が放置されている画像を映して、第2次大戦後最大の残虐な殺戮だと述べた。更に、安全保障はどこにあるのか、ロシア軍はウクライナに奉仕した人々を探し出し、意図的に殺していると厳しく訴え、国連が機能していない現実をアピールした。特にこれまでも度々問題視された、5大常任理事国の拒否権行使を強く批判した。今回も法的拘束力のある安保理決議が何ひとつ採択されない現実を追及し、このままでは国際法や国際機関ではなく、武器の力だけに頼るようになると厳しく警告した。

 ふたつ目の動きは、アメリカの国連大使が、ブチャで多数の民間人の遺体が発見されたことに言及し、ウクライナやヨーロッパ諸国と連携してロシアに対して国連人権理事会からの追放を目指すと語ったことである。

 ここ数日のテレビ画像には、徹底的に破壊された市街に放置された数々の遺体が映っている。ロシアはこれをウクライナのやらせだと反論しているが、証拠もなく後から後から同じような残酷な画像が現れると果たしてこれらが虚偽だと言えるのだろうか。そこへウクライナが、ブチャでの戦争犯罪に関わったロシア軍人の名前を公開した。どうやって入手したのか、不明だが、ロシア軍人約1,600名の氏名、生年月日、旅券の発行日や番号まで記されているという。相手国への批判合戦も激しくなってきた。

2022年4月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com