5337.2022年4月1日(金) 新年度スタート、今日から18歳は成人

 今日から新しい年度がスタートした。企業の入社式が全国各地で開催されたようだが、そのスタイルも年々様変わりしている。外国人を採用する企業が増えたことや、大学新卒社員と中途入社社員がともに出席し、差別をつけることなく公平感をPRしている企業もある。

 また、今日から18歳と19歳の青年を成人と見なすことになった。1878(明治9)年以来、これまで成人年齢は満20歳だったが、これが146年ぶりに2年引き下げられ成人として大人の責任と振る舞いが求められることになった。すでに選挙権は18歳から認められており、誕生日を迎えた高校3年生は今後自ら大人としての責務を問われることになる。近年若者の政治、及び選挙離れが著しくなったと伝えられている。果たして選挙権を引き下げたことによって若者の選挙離れが回復するのかどうかについては、なんとも言えない。自分自身を振り返ってみても、18歳は高校生活最後の年でラグビー部活動も終え、いよいよ本格的に大学受験勉強に突入した。今でこそ選挙で投票するのは当然と心得ているが、当時選挙があっても投票所に足を運んだかどうかはわからない。それは2年後20歳になって選挙権を得たが、選挙が行われたかどうかは記憶にない。それでも当時まだ浪人中で投票所に行った記憶がない。

 最近若者が政治に対する関心が薄れたのではないかと心配する声をしばしば耳にする。それは、60年安保闘争とか、ベトナム反戦運動のような政治と密接な社会運動が見られなくなったせいでもある。

 社会運動と接する機会が少なくなったせいだろうか、政治にも関心が高いとは言えない。結果として、保守的傾向が強くなり、自民党が勢力を拡大し、憲法改正、核共有国問題が堂々と話題となるようになった。怖いのは、保守的傾向に歯止めがかからなくなってきたことである。その意味でも今年成人となる18歳の若者たちに、もう少し社会問題や政治問題に関心を持ってもらいたい。

 さて、世にも奇妙な事業が昨日を以て終了した。40年以上に亘って日本が、中国に対して行っていた途上国援助(ODA)の終了である。1979年に中国政府が戦時賠償を放棄する見返りに、当時まだ経済面で立ち遅れていた中国を支援する目的で、日本は有償、無償、技術協力を合わせて3兆6千億円を支援してきた。それが、その途上で中国経済の発展に伴い、中国自体がアフリカ諸国の経済支援を行うようになった。日本は国際協力機構(JICA)を通して中国へ支援していたが、同時に中国もアフリカへ支援している事態となり、実質的には日本から支援された資金がアフリカでは中国からの支援として受け取られるようになった理不尽な事態を招来した。中国は日本の褌で相撲を取っていたわけである。その時点で、日本は中国への支援は最早所期の目的を果たしたとして以後中止する旨中国政府に申し入れたが、中国は承服せず、約束は最後まで守れと主張した。とにかくすったもんだした末に、最終的に昨日になって、対中国ODAは終了した。中国を相手にするのは難しい。やれやれである。

2022年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com