5336.2022年3月31日(木) 任官辞退の防衛大卒業生は教育費を返還すべき

 一昨日近所の呑川緑道を妻とお花見がてら桜並木のトンネルを歩いたが、今日駒澤公園傍を通り東京医療センターへ行く途上で、満開の桜をつくづく見ていたが、ちょっとした小さな風で花びらがひらひらと舞い落ちる。今日が3月最後の日でもあり、これから花びらは毎日少しずつ散っていくことだろう。まもなく日本の春も終焉だ。そう言えば、今朝わが家の庭に今年初めて鶯のつがいがやってきた。もう白梅は散ってしまっている。気が付いたのは、これも初めて「ホケキョ」と一声あったからである。行く春を惜しんで別れを告げに飛んで来てくれたのだ。鶯の気持ちを嬉しく感じたところである。

 3月と言えば、卒業シーズンで、各地の学校でそれぞれ卒業式を挙行している。卒業式と言えば、昔は必ず歌った♪仰げば尊し♪が近年はあまり歌われなくなったという。その代わりに海援隊の♪贈る言葉♪や、松任谷由美の♪卒業写真♪がよく歌われるようだ。実は笑い話のような実話があった。いつかNHK番組「鶴瓶の家族に乾杯」で、女子高校生2人が「仰げば尊し」を知らず、鶴瓶が冒頭部の♪仰げば~尊し~♪と歌ったのに続けて♪わが師の恩~♪と口ずさんだところ、女高生が「和菓子の恩?」と首を傾げたので、流石の鶴瓶も呆気に取られて笑ったほどだ。これほど酷いのは、珍しいが、そういう時代になったということだろうか。

 ところで、自衛隊幹部養成校の防衛大学校でも例年通り卒業式が行われたが、全大学の中でも唯一、総理大臣と防衛大臣の2人も大臣が出席する豪勢なものだ。しかし、今年は、また新たな問題が表面化した。卒業生479人中72人が自衛官への任官を辞退したのだ。実に卒業生の15%に上る。彼らは卒業式に出席出来ず、別の場所で卒業証書を授与されるようだが、岸防衛相も遺憾の意を表していた。これは過去2番目に多い。

 問題なのは、任官辞退の卒業生は他の卒業生とともに、将来各自衛隊で幹部候補生となるために防衛大学校に入学して学び、必要とされる知識を学び取った筈だ。卒業までに彼らにかかった教育費は馬鹿にならない。すべて国民の税金によって賄われたが、授業料は免除され、給与まで支給されてきた。こうなると彼らが自ら好む道を進むのは止むを得ないとしても、自衛官となるとの約束を裏切っており、財政的にも国家が彼らを養い教育してきたことを考えると、彼らに投資した費用を返済させるのが筋ではないだろうか。経済的に困った学生たちを救うためには奨学金とか、育英資金を貸し付けているが、普通それらは社会人になってから全額返済が義務付けられている。ならば、任官辞退の防衛大生から国は注ぎ込んだ費用を返済してもらうことは至極当然だと思う。彼らは国との約束を履行しなかったので、国に返すべきものは返さなければいけないと思う。

2022年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com