5335.2022年3月30日(水) ウクライナの首都は、キエフか、キーウか?

 ウクライナの首都キエフがロシア軍の攻撃を受けていたが、最近になってロシアは首都攻撃を弱め、その分東部地域へ力を注ぎ込んでいるようだ。

 ところで、その地名キエフであるが、数日前からキーウという名称がテレビ画面に現れるようになった。日本テレビでは、それまで括弧つきでキエフと呼んでいたが、この2,3日キーウと表示していて、これではテレビ局によって呼び方が異なるので、どちらかに統一すべきではないかと思っていた。

 かつて、アメリカのレーガン氏が大統領選挙に立候補した時、日本では「リーガン候補」と呼称されていたが、アメリカでは「レーガン」の方が実名に近いとされ、メディアで話し合った末、「レーガン」と統一変更して報道することに決めた経緯がある。

 日本政府としても混乱を招くので、呼称を統一すべきだと考えたようで、外務省がウクライナ政府と調整を始めたと報道された。そもそも「キエフ(Kiev)」というのは、ロシア語の発音に由来するようで、ウクライナ語だと‘Kyiv’と綴り「キーウ」と発音する。近日どちらの都市名に決めるのか公表される予定である。

 さて、昨年来文教関係を驚愕させていた巨額脱税事件で訴えられた日本大学前理事長・田中英寿氏に対する公判で、昨日東京地裁は懲役1年、執行猶予3年、罰金1,600万円の判決を言い渡した。田中氏個人に関する公判は、わずか3回であっさり幕となった。13年間に及ぶ日本一のマンモス大学のトップとして、権力を恣にして統治し、学問の府に独裁体制「田中王国」を築き上げた。日大板橋病院の建て替え工事を巡る事件をはじめとして、取引業者らからリベートとして約1億2千万円を受け取りながら申告せず、約5千万円を脱税したとして所得税法違反に問われたものである。

 したたかな田中氏は、当初は現金受領を否認していたが、執行猶予付き判決で早めに幕引きすることを優先的に考え、一転して現金受領を認めた。結果的に名誉は傷つき、君臨した大学を去ることになったとは申せ、やったことの大きさに比べれば、傷は浅かったと言えよう。

 それにしても日本大学のガヴァナンスは何ともお粗末ではないか。マンモス大学でたった1人の元学生横綱に所狭しと暴れまくられ、どの理事も物言いをつけられなかったというのだから呆れるばかりである。まだ問題点はいくらでもある。大体脱税額が5千万円と追及していながら、追徴額でもある罰金はその1/3にも及ばない。日大には危機管理学部という名称の学部があるようだが、一体全体こんな杜撰さで危機管理が出来ると考えているのだろうか。大学入学式で、大学のトップである学長を差し置いて、普段学生たちとは直接接しない理事長が最初に新入生に入学の祝辞のスピーチをするというのもおかしな話だ。

 この裁判で田中氏個人に対する法的追及は終わるようだが、リベート事件では他に理事らが関係した事象の裁判は今後も続けられる。

 本当の意味で、日大は田中氏の影響力を排除して、立ち直ることが出来るのだろうか。あまり信用出来ないが、そう願うより仕方があるまい。

2022年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com