5308.2022年3月3日(木) ウクライナ戦線拡大に伴う噂の尾ひれ

 今日もメディアは朝からウクライナ情勢で持ち切りである。昨日開催される予定だったロシアとウクライナとの停戦協議は開かれず、今晩行われるようだ。ロシア軍の侵攻が始まってからその勢いはすさまじく、ウクライナの主要都市のひとつ、黒海に臨む人口30万人の港湾都市ヘルソンが陥落した模様だ。両国軍の戦死者も増え、ロシア軍人は約5百人が、ウクライナは約3千人が亡くなったと報道された。住宅地は攻撃しないと言っていながら、高層アパートにミサイルを撃ち込んだ。

 こうした戦場現場の様子が伝えられる一方で、昨日ニューヨークで国連総会が開かれた。これは先月25日国連安保理事会でロシアの侵攻に対して国連憲章違反としてロシアを非難し、ウクライナからの即時撤退を求める決議案が、常任理事国である当事国のロシアの拒否権行使により否決されたため、アメリカの主導により安保理として緊急特別会合が98カ国の共同提案により開かれたのだ。この結果ロシア非難決議案の採決は、193カ国の投票の結果、賛成141カ国、反対5カ国、棄権35カ国、無投票12カ国で、提案は圧倒的多数で採択された。ただ、残念ながらこれには法的拘束力がないが、国際社会の中でロシアの孤立をアピールし、圧力をかけることには効果がある。それにしてもこれほど大差がつき、ロシアが嫌われていることがあからさまに示されたことは、いずれ戦争の決着がつくにせよ、ロシアとプーチン大統領の存在は、今後世界中から忌み嫌われることになるだろう。

 この決議に反対票を投じた5カ国は、ロシアをはじめ、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリアだった。いずこも悪代官が牛耳っている国である。それぞれにロシアと強いつながりのある国々なので、何となく理解出来る。しかし、何とも理解し難いのは、一歩退いて採決を棄権した国々である。35カ国の中には、その約半分である17カ国がアフリカの国々があり、ロシアの同盟国である中国、クアッド4カ国の内のひとつインドと、理想に近い社会主義国家と信じているキューバが入っていることである。中国の立場は微妙である。ロシアを支援しようにもこの国際法違反の侵攻に賛意を示すわけには行かず、棄権という選択肢を選んだ。北京オリンピック開会式にプーチン大統領が出席し、最大級のもてなしを受けた。その折オリンピック開会中は、ウクライナに侵攻しないよう中国がプーチンに要望したという。閉会式の翌2月21日にプーチン大統領は軍部に派兵を命じたと、昨日ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。どこまで真実か分からないが、話に大分尾ひれがついてきた。

 嫌な噂であるが、この戦争はプーチン大統領の独り芝居であり、もしプーチンがいなければ、戦争自体もなかったと考えられ、密かにプーチン暗殺計画の可能性があるとの話も聞かれる。

 いずれにせよ戦火は益々拡大している。当分目が離せなくなった。

2022年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com