5305.2022年2月28日(月) 銀行・郵便のサービス低下と「あさま山荘事件」

 月末の月曜日に銀行へ用足しに出かけることほど馬鹿げたことはないと改めて実感した。東急・自由が丘駅前の銀行に出かけたが、すでに行列が出来ていて、そこに並んで待つことちょうど1時間だった。それから受付をして用を足したのは15分後になり、結局僅かな現金を惹き下ろすために1時間15分もかかってしまった。その後、近くの別の銀行で同じように30分座って待って15分で用を足した。2つの銀行で預金引き出しのために2時間もかかってしまった。それにしても近年銀行のサービスの低下ぶりには、顧客軽視が感じられ失望している。お客を待たせることとは別に、本業でも思うように金種別に出金してもらえず、小銭の両替は手数料を要求されるという案配である。神社ではお賽銭に小銭を投じることは止めてもらいたいと泣き言をいう有様である。これには天界の神様も失望していることだろう。

 実は同じことは郵便局についても言える。郵便料金を値上げしていながら、サービスが低下していることは明らかである。土日祭日には、郵便物が配達されず、1週間の内に3連休が入ると郵便物を受け取るのは4日目という有様である。これには雑誌発行会社では、定期購読者に遅れて配達されると困惑している。郵便物の配達サービスは、人を介するので労働強化となりかねないが、現代社会では総合的な業務効率化、業務の機械化により一気に顧客サービスを低下させなくても、カバーできるのではないかと思う。郵政民営化により、サービスは向上すると期待していたが、まったく裏目に出てしまった。郵政の体質は今も昔も変わっていないのではないかと思う。民営化されれば、普通はライバル企業があるものだが、郵便事業は全国的な規模で実施され、そう容易にライバルが現れるものではない。しかし、これでは郵政民営化という大ナタを振りかざした意味がないし、国民にとっては何のメリットもない。それが郵政民営化である。小泉純一郎元首相の掛け声は勇ましく、説得力があったが、今では普通の国民にとっては郵政民営化は何も得るものはなく、「不便」と「遅配」というデメリットだけが残された。

 さて、もう大分昔のことになってしまったが、あの「あさま山荘」事件から半世紀も経過してしまった。50年前の今日クレーン車で連合赤軍が立て籠もるあさま山荘の建物の壁を破壊して、警察隊が一斉に飛び込み人質となっていた山荘管理人の妻を救出し、犯人たちを捕らえたテレビ画面は迫真的だった。その後仲間内で拷問、虐殺が明るみに出て世間に大きなショックを与えた。その情景は今でも生々しく目に焼き付いている。この事件では多くの犠牲者を生んだ。この時代の学生運動は、60年安保闘争の敗北感を引きずっていた。安保法案が国会を通ると運動は抜け殻のようになり、70年安保を控えたその前年69年に、東大安田講堂事件が起きた。それらのラインから少しずつずれた学生たちが、彼らなりに離合集散を繰り返し、意思がまとまらないままに発足した集団、連合赤軍が引き起こした衝撃的な事件だった。それにしても、あんな嫌な事件と一体どうしてやりたい放題のロシアのウクライナ侵攻が重なるのだろう。

2022年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com