5401.2022年2月24日(木) ロシアの侵略をどう受け止めるか。

 今日は午後から漸く温かくなって週末には三寒四温の温かい気候になるようだが、この数日爆弾低気圧が北海道から北陸地方を襲ったせいもあり、積雪により各地で事故や交通障害を起こしている。中でも3日前には、JR札幌駅では積雪が線路を覆って列車の運行が間々ならず、終日列車が運休となった。その翌日には札幌新千歳空港が使用出来ず、全便欠航となり、多くの搭乗客が空港内に寝泊まりする有様だった。

 いよいよ2月も末になったが、我が家の梅はまだ蕾のままで開花にはまだ時間がかかりそうだ。鶯の鳴き声やシジュウガラの囀りも当分お預けのようだ。

 さて、風雲急を告げているウクライナ情勢の最中にロシア軍がウクライナへ侵攻した。新聞、テレビは言うに及ばず、ネットのニュースでも話題は、このロシア軍の無軌道な行動で持ち切りである。プーチン大統領は今朝ウクライナ東部2州がロシアに助けを求めているので、ロシアは軍事作戦に乗り出すことにしたと公表した。すでにロシア軍は、ウクライナの軍施設や飛行場を高性能の兵器によって無力化してウクライナ軍の制空権を制圧したと語った。同時にロシア軍はベラルーシと国境を接している北部、及び南部のクリミア半島からも攻撃を行っている。この事態に対して欧米は、経済制裁を課すとの主張を繰り返しているが、グテーレス国連事務総長と国連安全保障理事会も、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長も、ロシアに対して軍事行動は国連憲章違反であり、正当な理由がなく人命を危険に晒すものだと強く非難した。これをプーチン大統領が、どこまで真剣に取り合うかだ。

 日本のメディア、及びジャーナリストも欧米メディアの論調に沿ってロシアへ厳しく非難しているが、親しい友人の山崎洋氏がベオグラードから、異なった視点の意見を送ってくれる。彼は大学の同級生であるが、卒業して直ぐ当時のユーゴスラヴィアへ渡り、爾来ほぼ60年に亘って同国でユーゴ解体、コソボ独立問題、NATOによるセルビア爆撃などを生で体験し、著述活動を行って来ただけに欧米の行動と対応についても厳しい目を向けている。実際これまでも度々持論を語ってもらったことがある。今回の事件でも、ウクライナ情勢はコソボと同じシナリオで、主役が変わっただけだと言い、コソボの独立をNATOの軍事力で強行した欧米は、ロシアを非難する資格がないと言っている。この見方には日本のジャーナリストも気づかず、つい見逃し勝ちだと思う。

 中国がロシアに偏った立場上どういうコメントを発するか興味を抱いていると私が伝えたことに対しては、チベットや台湾などでアメリカ主導の国々の包囲網に脅かされている立場上、ロシアを擁護することで危険が中国に及ぶのを避けるだろうと言っている。

 やはり世界の動きは揺れ動く事件の現場に行き活動してこそ、学び磨けるものだとつくづく感じさせられる。友人のように父親(ゾルゲ事件のブランコ・ド・ブケリッチ氏)の生きざまを二重写しにしたくらい、自由と民主主義を求めて日本とセルビアの間を往来しながら前向きに活動している友人は稀だと思う。
 それにしてもロシア軍の侵略行為は、とても許されるものではないと思う。これがどういう結末を迎えることになるのか、他人事ではない。だが、遥か対岸にいるわれわれは、冷静に、かつ関心を持って見守るしかないと思う。

2022年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com