5400.2022年2月23日(水) 天皇陛下が62歳の誕生日を迎えられた。

 今日は天皇誕生日で祭日である。天皇は62歳になられた。この日私は大学の山岳クラブ「アルペン・クラブ」の仲間らと雪の中をスキーで群馬県の新鹿沢温泉へ向かっていた。今は亡きN先輩が、突然「皇太子夫妻に男の赤ちゃんが生まれたよ!」と携帯ラジオから聞いたニュースを伝えてくれた。昭和60年で正に60年安保闘争が激しくなっていた最中だった。実にあの日から62年も経ったのかと思うと感慨も一入である。

 今年も皇居への一般参賀は見送りとなった。3年連続である。天皇は、皇居内で記者会見を行った。また、岸田首相以下政界のお歴々、及び各国大使らからお祝いを受けられた。天皇、皇后にとってお気の毒なのは、3年前に即位されてから新型コロナウィルスが感染拡大により、公式行事がほとんど行われず、外国へも皇室外交に出かけられることがなくなったことである。常に国民に寄り添うと話されていただけに、自然災害被災地などへもお見舞いにお出かけになれない天皇ご自身にとっては、内心忸怩たるものがおありだと思う。

 女性天皇を巡る問題など、宮内庁にとっては問題山積である。これらをクリアしてどうやって幾世代も亘り安泰の皇室を維持して行けるか、これは国家として考えなければならない問題である。かつて国王、皇帝、天皇などを称してを、英語で‘KING’、または‘EMPEROR’と呼んていたが、私が1960年代に初めて訪れた時、エチオピアのハイレ・セラシェ皇帝とイランのパーレヴィ国王は健在で、日本の天皇と並び、世界でたった3人の‘EMPEROR’と呼ばれていた。それが今ではハイレ・セラシェ皇帝も、パーレヴィ国王も追放されて亡くなった。そして日本の天皇だけが、唯一の‘EMPEROR’と呼称される万世一系の天皇制を踏襲しておられる。

 そんな世界でも稀なほど長い伝統と格式を具えた日本の天皇制が、戦前のように軍部などに利用されることなく、今の世のように国民にとって尊崇出来る天皇制であって欲しいと願っている。

 さて、政界の出来事にはしばしば驚かされるが、昨日衆議院本会議で可決された来年度国家予算案の成立に、野党の国民民主党が賛成票を投じたことには正直びっくりした。これまで毎年政府案に反対だった国民民主党がなぜ今年は賛成に回ったのか、素直には理解出来ない。昨年の衆議院選ごろから国民民主党は、従来の仲間であった立憲民主党とはそりが合わなくなり、むしろ右翼の「日本維新の会」に歩み寄ったり、労働界の主役たらんと連合と産業別労働組合と提携して、野党連合を揺さぶって来た。流石に党内には自民党案に対して賛成、反対に分かれたようだが、腰が据わらない国民民主党には本音とか、長期的展望がよく分からない。

 それにしても一般会計予算額は、107兆円でこれも過去最大である。100兆円を超えるのは、実に4年連続である。予算規模もアメリカ、中国に続いて世界で3番目に多額である。今戦争ごっこを始めたロシアの国家予算の約3倍である。コロナ対策は大切であるが、無駄に使ってもらいたくないものだ。

2022年2月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com