5392.2022年2月15日(火) ワリエワ選手出場解除は納得出来るか。

 今開かれている北京オリンピックは盛り上がっているが、それ以上に競技以外の場面で様々な話題を提供している。中でも昨日一旦は収まったかに思えた、ROCの女子フィギュア・スケートのワリエワ選手出場解除について元スケート選手らから批判的な声が出ている。そのひとりが、バンクーバー大会金メダリストのキム・ヨナ選手がインスタグラムに発信した抗議文である。「ドーピング違反をした選手は試合には出場できません。この原則は例外なく順守されるべき。全ての選手の努力と夢は等しく尊いものです」というもので、19時間内に約24万人が同意したといい、ケガのため北京大会に出場出来なかった日本の紀平梨花選手も「いいね」と賛同したという。

 昨年12月に陽性反応が表れ、本来ならこの時点で失格だった。それを「要保護者」という配慮によりワリエワ選手を失格から救ったことが、不平等になるとの考えである。国際オリンピック委員会(IOC)も、一度はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対して異議を申し立てていながら、CASの判断が下されるとへそを曲げたような納得の仕方を示した。仮にワリエワ選手がメダルを獲得しても表彰式は行わないという理不尽な態度である。これもおかしいと思う。CASの判断を受け入れた以上ドーピング問題はなかったものとして、IOCは競技終了後にメダリスト3人に対して表彰式を行うべきである。関係者に冷静な対応を求めたい。

 さて、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、観光業、飲食業などが特に苦しんでいるが、不思議なことに今日内閣府が公表した2021年度第3四半期決算予測によると、2021年10~12月期の国内総生産(GNP)が、対前期(7~9月期)比+1.3%で、年率だと+5.4%だということだが、皮膚感覚ではピンと来ない。確かに広告会社の電通のように、12月期の通期決算で最終的な純利益は、2001年土地の売却益も含めて株式上場以来最高益を計上する企業もある。コロナ禍で落ち込んだ広告需要が戻って来たのが大きいとされているようだが、これとて所有の資産を売却したからである。

 しかし、派手な営業展開でとかく話題になるIT業界の「楽天グループ」と、居酒屋チェーンを展開する「ワタミ」の経営が捗々しくない。前者はコロナが厳しくなった3年前から赤字に落ち、3年連続で巨額の赤字を抱え込んだ。そのひとつの原因は、モバイル事業が大幅な赤字を出したことが影響している。後者の「ワタミ」は、コロナ禍により在宅勤務が増えて仕事がらみの飲み会が極度に減少したことが大きく響き、3年前に営業していた店舗の内半分近くが閉店という厳しい事態に追い込まれている。今後は食事の宅配事業を強化させていくという。

 今日岸田首相は、全般的に遅れがちとされているワクチン接種の加速化につき、1日百万回のワクチン接種が可能であると語った。早くワクチン接種が進み、第6次ピークから1日も早くピークアウトして欲しいものである。知人と電話で会話をしていると必ずコロナが終息したら、また会おうという決まり言葉になる。

2022年2月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com