5391.2022年2月14日(月) 昔シンガポール陥落、今バレンタイン・デー

 今日は若い男女にとっては待望のバレンタイン・デーであろうが、今年は新型コロナウィルスの影響もあって悲喜こもごものようだ。自宅近くに人気のチョコケーキ販売店がある。日ごろから行列が出来るくらい若者が買い求めにやって来る。それが数日前に店の前を通った時、入り口に貼り紙がしてあった。コロナのため当分製造が間に合わないので、販売を一時停止するというものだった。今日の日を待ち焦がれてチョコを買い求めに訪れた若者は、納得し難い表情で貼り紙を読んでいた。昨日は今日の日を前にお店も流石に閉めるわけにいかなかったようで、店はオープンして、案の定多くの若者がチョコ購入のため列をなしていた。

 実は、末弟の誕生日が今から80年前の昭和17年の今日でもあり、傘寿の誕生日のお祝いのメールを送ったところであるちょうどその日旧日本陸軍がイギリス軍占拠シンガポールを攻略し、ブキテマの丘で第25軍司令官山下奉文中将が敵将のパーシバル中将に‘YES or NO?’と有名な言葉で降伏を迫ったシーンで知られる1日でもある。私にバレンタイン・デーは縁遠く、戦没者慰霊団で何度もブキテマを訪れ、2月14日にそこへ乗り込んだ旧日本軍兵士からも生々しい話を聞いているだけに、よほど「シンガポール陥落」の印象の方が強い。

 さて、連日盛り上がっている北京オリンピックだが、どうも場外で直接競技とは無関係の問題が注目を集めている。かねがね懸念されていたROC(ロシア)フィギュア・スケートのワリエワ選手のドーピング問題についてスポーツ仲裁裁判所(CAS)がワリエワ選手出場可能との判断を下した。これにより女子フィギュア優勝候補筆頭のワリエワ選手は、晴れて明日のSP競技に出場することになる。CASの判断の根拠は、15歳のワリエワ選手は要保護者で情報の開示は求められないということと、仮に彼女を出場停止にした場合に彼女の今後に再起不能のような取り返しのつかない心の傷をつけることになるという判断のようである。それなら12月に要請が判明した時点で、それを問題視せず、なぜオリンピック期間中に大げさに取り上げたのだろうか。

 また、このドーピング問題は、彼女だけの問題ではなく、ロシアという国家全体の責任でもある。しかも、2015年にロシアは国家がらみのドーピングが暴露され、リオ・オリンピックも国家としては出場を認められなかった。その後のドーピングも重なり今以て制裁解除されていない。ロシアではドーピングがいくら禁止されても、再び繰り返すのはメダル獲得が国家の威信と考え罪悪感がないからではないだろうか。開会中のオリンピックを混乱させるのは、賢明ではないので、大会終了後にドーピングについて各国で、また各容疑団体でドーピング防止策を考える必要があるのではないかと思う。

2022年2月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com