5332.2021年12月17日(金) 収束しないコロナ旋風と日大事件

 コロナ旋風が一向に衰える気配がない。一時下火に向かい出したところへ、南アフリカで発症した新型コロナ変異種・オミクロンが徐々に世界中に広がり、今や世界的な流行となっている。

 ジョンズ・ホプキンズ大学の統計資料によれば、世界のコロナ感染者は2億2千万人以上、死者は533万人を数えるそうだ。強い感染力を持つオミクロンが、イギリスで昨日8万8千人という連日過去最多の驚くべき数の発症者を出している。理解し難いのは、ジョンソン首相が国民に対して行動に気を付けるよう注意喚起をしているが、飲食店や夜のバーなどに営業規制を行うわけではなく通常通りの営業を行い、お客もほとんどマスクを着けていない有様である。日本と比較するなら、人口はイギリスの6千8百万人、対して日本は1億2千万人である。感染者数はイギリスの8万8千人に対して日本では昨日ほんの190人だった。イギリスの方が、約8百倍も感染者が多いということになる。それでいて、テレビ画面で観る限り、日本ではマスクを着用している人がほぼ100%近いが、イギリスでは国民の2/3程度しかマスクを着けていない。これではいつまで経っても国内の感染者は減らないのではないかと懸念している。これは首相が何と言おうと国民一人ひとりの意識と心構えの問題であり、彼らが気を引き締め行動するよりコロナ感染を防止する手立てはないと思う。その意味では海洋国家として世界に君臨した大英帝国の末裔たちも、少々無神経過ぎるのではないかと思う。

 お隣の韓国もこの3日間連日7千人を超える感染者が出ている。2度のワクチン接種済の国民は80%で、日本を上回っているのにこの現実である。やはり気の緩みが大きいのではないか。

 さて、先日漸く結論が出たと思っていた日本大学背任事件も、田中英寿・前理事長を解職させて開かれた久しぶりの記者会見で、大学として田中前理事長の解職、日本大学事業部の廃業など今後の外部有識者による再建策を公表した。これに対して所管の末松信介・文部科学相は今朝の記者会見で極めて厳しい見解を述べた。これまで発令したことがない措置命令を念頭に置いて、学校法人としての行政処分を行う可能性を示唆したものである。即ち日大側に一連の問題をめぐる再発防止策の策定や、田中前理事長への損害賠償請求の検討などを求め、1月中旬までに報告を求め、その内容が不十分であれば私立学校法に基づく行政処分も検討するとした。今まで所管の案件であったにも拘らず、文科省は案外対岸の火災視的対応だったが、漸く本気で日大事件にメスを入れる気構えを表した。特に、田中前理事長の行為と対応がいたく文科省を怒らせたようで、日大側が求めてもいなかった田中氏への損害賠償まで言及するとは、あまりにも意外なことである。これに対して期限までに、果たして自浄能力を喪失した日大は、きちんとした再建策を打ち出せるだろうか。他人事ながら興味深い行く末である。

 今朝10時過ぎに大阪駅近くの繁華街でビル火災が発生し4階の医院で、24名が亡くなった。30分で消火したにも拘わらず、これほど多くの犠牲者が生れたのは、医院の入口近くで火が噴き出して逃げ道を塞がれ、あっという間に火に包まれた一酸化炭素中毒によるものと見られている。火事の原因は放火と見られている。

2021年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com