5322.2021年12月7日(火) アメリカ、北京五輪に外交団を派遣せず

 1日に妻が東京医療センターで受けた大腸の内視鏡検査の結果を心配していた。まだポリープをすべて除去していない。ひょっとするとがん細胞があるのではと気になっていた。幸いそれは杞憂に終わったが、心臓を見ると血の流れがスムーズでない心筋シンチという薬剤負荷があり、放っておくと心筋梗塞になる恐れもあるとのことで今月中に心臓の検査を受けることになった。かねがね気になっていた虫垂炎の手術は、来年1月に受けることも決まった。どうもぱっとしない健康状態になってしまったが、ぼやいていても始まらない。取り敢えず、目先の検査と手術を無事クリアすることが先決だ。

 私は3か月ぶりに眼科で診てもらったが、案じていた通り右眼の白内障がやや進んでいるので、3か月後にもう一度診て更に進んでいるようなら手術という予定で行きましょうということになった。

 夫婦揃って昨年来健康面に少々支障を来すようになった。これは加齢ということも考えられるが、それだけに日頃の健康管理と予防医療ということが大切でると改めて思う。

 さて、昨日本項で米中対立について懸念していることを取り上げたばかりだが、今朝早々に具体的な一手がアメリカによって発表された。2か月後に迫った北京冬季オリンピック・パラリンピックにアメリカ政府は外交団を派遣しない「外交ボイコット」を行うと発表した。最近になってアメリカはそれらしいことを仄めかしていたが、その空気を感じ取っていた中国としては、招待する予定がないので影響がないような発言をして、事前に影響を和らげるべく努めていたようだ。

 選手団は当然参加するが、外交団を派遣しないと公表したことは、中国の本音としてはショックである。同時に、アメリカが独断専行するなら、断固対抗措置を取ると反発している。駐米中国大使館は、「アメリカのいかなる政治家にも招待状は出されておらず、『外交的ボイコット』は降って湧いたものだ。このうぬぼれた行動は政治的なごまかしでしかなく、オリンピック憲章のひどい歪曲だ」と強く非難した。

 アメリカが今この強硬策を取ったのは、今までの中国政府の新疆ウィグル族に対するジェノサイドの人権抑圧など数々の非民主的行動に対する非難であるが、最近の女子テニス選手が前副首相によってセクハラを受けたことを当該選手が公表してから、彼女の所在が明らかではなくなったことに対して、アメリカが中国政府の対応を人権弾圧として抗議したものである。

 本件について、アメリカではごく普通に受け取られているが、中国国民はアメリカが仮想敵を抑圧しようとしているとか、アメリカが来なければ開催しないのか?そうではないだろうとか、中国国民には中国政府がこれまで行ってきた非民主的政策が充分分っておらず、ただ中国がアメリカに批判的な行動を取られたと憤慨しているのが、気がかりである。

 岸田首相は、日本の立場について国益を考え総合的に判断するとして決断を先延ばしにしているが、自民党内にはアメリカに同調して出席すべきではないとの意見があるようだ。中国側に配慮することは人権抑圧問題を厳しく非難しないということになりがちであるが、アメリカに同調すれば日中関係がよりこじれる可能性がある。従って、中立的に考えれば、現時点では外交団不参加を決めても、むしろ失うものが多いように思う。日本はアメリカに忖度することなく外交団を送った方が良いと思う。

2021年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com