5315.2021年11月30日(火) 新たな変異株「オミクロン」、日本で検出

 朝刊の一面を見て2つのビッグ・ニュースに目を瞠った。昨日すでに各テレビ局が伝えてはいたが、そのひとつは、25日に南アフリカで検出された新型コロナウィルスの変異株「オミクロン」について、政府が全世界からの外国人の新規入国を停止すると発表したことである。これまでの措置ではこれほど急速に厳しい対応を取ったことはない。前回菅前首相が取った対応は、緩やかで水際対策で後手との批判があり、岸田首相はそれを教訓にしたという。政治決断はとかく生ぬるく、遅れがちであるが、この度の岸田首相の果断的な決断力は佳しとすべきだと思う。

 今回の「オミクロン㈱」は、強い感染力があるようだ。南アフリカでは以前に「ベータ㈱」が検出されている。日本をはじめ、イスラエル、イギリスなどが入国を全面禁止したことに対して、南アフリカのラマポーザ大統領は差別だとそれらの国々を強く非難している。日本国内でアンケート調査をしたところ、岸田首相の決断を評価すると同意したのは、何と約82%もいた。やはり、下火になりつつある国内の感染傾向ではあるが、再びぶり返すことを危惧している人が多いと推察出来る。岸田首相の決断が効果的であることを期待したいと思っていたところ、今日昨日南アの西隣ナミビアから入国した駐日ナミビア大使館員が、オミクロンに感染していたことが分った。これからも気を許せない。

 さて、もうひとつのビッグ・ニュースは、大分前から取り調べを受けていた日大の田中英寿・理事長が所得税法違反の容疑で、昨日逮捕されたことである。2人の側近、元理事と医療法人元理事長がすでに逮捕され、田中理事長にリベートを手渡したことを自白した以上、逮捕は時間の問題と見られていた。しかし、リベートをもらっていながら、理事長は強く受領を否認していたが、受け取ったリベート約1億2千万円の税務申告をせず、約5千3百万を脱税した所得税法違反の容疑で逮捕されたのである。理事長本人は、相変わらず頑なに受領を否認している。

 日本で最大規模の学校法人日本大学のトップが、学園の資金を背任したと言うこと自体異常で許しがたいことである。理事長は自ら教育の場にいながら裏金の取引が話題になることを恥辱だと思わないのだろうか。学生から集めた授業料を掠め取ろうとの魂胆が許せない。実際日大生に尋ねてみると、対面授業が減り、教育の意味と価値が減じている中で、何とか収めた授業料を奪い取る理事長には、呆れ果て憤慨している。内部の組織で権限が田中理事長に一極集中して、これまで日大理事会はまったく機能していなかったと言われている。理事長は大学経営のことを考えていたわけではなく、単に私利私欲の鬼だったことが分る。自宅に1億円余の現金があったというが、これだけの大金を自宅に保管していたという金銭感覚も教育の場の理事長としては、認識がずれているのではないか。日大の今のザマでは、あまりにも学生たちが気の毒である。

2021年11月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com