5295.2021年11月10日(水) 小田急線子ども運賃一律50円?

 昨日「小田急線こども運賃50円」の見出しをテレビでちらっと観て、「エッ!」と驚いた。昨夕TBS「Nスタ」のコメンテーターも、子どもにとってお得な意外な情報にびっくりしていた。ところが、あまり詳しい情報が新聞、テレビでも報道されずにいたところ、今朝の朝日「天声人語」に阪急グループ創業者・小林一三の言葉「百歩先の見える者の多くは狂人扱いされ 五十歩先の見える者の多くは犠牲者となる 十歩先の見える者が成功者である」を引用して、「今回の値下げはおそらく、十歩先を見た投資であろう」と好意的に書かれてい。なお、ヤフー・ニュースが、小田急電鉄が2022年春から全線を対象に子供用のIC運賃を1乗車一律50円にすると発表したと伝えていた。

 かつて小田急電鉄に勤めて、多少なりとも鉄道業務について理解しているつもりであるが、今回の子ども運賃の大幅値下げについては、やや理解し難いところがある。交通業、特に鉄道業に関しては、監督官庁・国土交通省の指導、監督が厳しく、普通は1社だけが傑出するような特例を認めるようなことはしないと理解している。この小田急の「子ども運賃50円」によって、競合する他の鉄道会社は、営業上明らかに影響を受けるし、同じような政策を実行すれば、鉄道業者同士の間に混乱を引き起こす恐れもある。それにしても小田急が一時的に経費面でマイナスであるにも拘わらず、これだけ思い切って斬新で子どもを持つ親から歓迎されるようなアイディアをよく実行する決断をしたと思う。また国土交通省も小田急のこの「子ども運賃50円」を他社に先駆けて認可したものだと思う。

 ただ、まだ分かり難い点がある。小田急が発表した発売時期の「来年春から」という表現が些か曖昧で、この「春」とは何月何日を示すのか分からない。

 その他にも、この子ども一律50円に因んで、今月末以降特定の日に子ども向けに1日フリー100円乗車券を発売する「小田急こども100円乗り放題デー」を実施するという。

 比較的堅実な会社経営で、普段は新庄ファイターズ新監督のようなあまり派手なプレーをしない小田急が、このような実社会に衝撃を与えるようなパフォーマンスをやるとは、OBとしては少々度肝を抜かれた気持ちである。割合連携プレーの多い鉄道各社間で、今後物議を醸すような事態になったり、営業的に難しくなって計画を中途で挫折させるようなことがなければ良いがと少々気にはなっている。

 さて、今日衆議院特別国会で岸田文雄自民党総裁が、第101代総理大臣に指名された。幹事長に就任した茂木敏充・前外相の後任に、将来の首相を目指すという参議院議員からこの度衆議院議員に当選した林芳正氏が就任する。その他の閣僚には変更はない。取り敢えず、暴言、失言などないよう心して欲しい。

2021年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com