5286.2021年11月1日(月) 昨日の総選挙で諸々感じたこと

 昨夕はハロウィーンの混雑ぶりがテレビでも取り上げられると思っていたが、いずこのテレビ局も衆議院選の開票速報に振り回され、まったく渋谷スクランブル交差点周辺でどうなっていたのかは伝えられなかった。その間8時ごろとんでもない事件が起きていた。京王線電車内で24歳の若者がナイフを持って暴れて他の乗客を傷つけ、車両内火が点けられ炎に包まれた。走行中の電車内で逃げ惑う乗客の姿が異様に思えた。

 そして注目の選挙結果だが、結論から言えば、野党に飛躍が見られず少々がっかりした。開票の結果は、自民党が議席を減らしはしたが、過半数233議席を上回る261議席を獲得して安定多数を維持することが出来た。それに引き換え、期待していた野党連合の結束効果は期待していたほど表れず、野党第1党の立憲民主党が109議席から96議席に議席を減らした。共産党も12議席から2議席減らした。これで岸田首相は当分安定した政権運営を行えるのではないかと思う。

 意外だったのは、日本維新の会の予想以上の躍進と、かつての大物議員の小選挙区における落選である。日本維新の会は、大阪を中心に11議席を41議席にまで伸ばした。小選挙区では大阪で猛威を振るい、比例代表区で全国的に当選者を出した。小選挙区で落選した大物候補者は、一部比例代表区で復活するとは言え、自民党現職幹事長の甘利明、連続17回当選の小沢一郎、「負けを知らない男」中村喜四郎、石原伸晃・自民党元幹事長、海江田万里・民主党元代表、辻元清美・立憲民主党副代表、野田毅・元文科相ら一世を風靡した兵が落選した。

 今後自公政権が継続されることによって、選挙公約実行、及びこれまでのバラマキによって国家の財政は一層厳しくなることが予想される。外交では、米中対立による台湾問題の過激化などが懸念され、日本としていかなる対応をするのか注視される。更に地球温暖化に対する目標設定と対応策を早急に決めることも考えなければいけない。とてものんびりしている暇はない。

 ところで、各テレビ局が昨日放映した選挙特番の視聴率争いでは、2017年と同様日本テレビが終始トップを譲らず、追いすがるNHKとの差を保っていた。NHKから大越キャスターを迎えたテレビ朝日はやや期待外れに終わり、TBSと5,6位争いとなった。3,4位争いは時間の経過に連れ順位が入れ替わることが度々あったが、フジテレビとテレビ東京の争いだった。テレビ東京が前回健闘したのは、現場を良く知る池上彰氏がMCとして的確なコメントを語ったことが効果的だったようだ。

 今回の選挙では公示から投票日まで短期間だったが、その間メディアが連日過剰気味に伝えていたため、有権者が事前にかなり高い関心を抱いていた。だが、それでも投票率は良くなかった。一部で天候が芳しくなかったこともあったが、投票率は前回の53.68%を上回ったとは言え、戦後3番目の低水準55.93%だった。どうしたら投票率を引き上げることが出来るだろうか。今後の重い課題である。

2021年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com