5281.2021年10月27日(水) 衆議院総選挙で注目される香川1区

 いよいよ総選挙の投票日も4日後に迫ってきた。今回野党は挙って今までにはない戦いぶりである。立憲民主党を中心に共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党が協調し、選挙区によっては候補者を一本化している。私の住む東京5区でも、立憲民主党から候補者が立ち、共産党が支援している。前回もこれが成功した。3日前には総選挙の前哨戦として、参議院の予備選が静岡県と山口県で実施されたが、1勝1敗に終わった。

 個人的に関心を抱いているのは、密かにメディアを騒がしている香川1区の自民党候補の平井卓也・前デジタル相と立憲民主党の総務省出身小川淳也氏の争いである。平井氏はデジタル担当大臣に決まった時の記者会見で、デジタル化の意義を得意気に語り、自分以外にはデジタル化は出来ないと大見えを切った自信過剰な人物である。デジタル庁発足後の会見では早くもIT綜合戦略会議で請負先の企業を「脅した方がよい」だの、「徹底的に干す」のような圧力をかけるような傲慢な発言が伝えられ、厳しく非難された。

 こういう上から目線世間知らずの人物は、世襲議員に違いないと直感したが、やはりその通り祖父、父ともに大臣経験者の三世議員であることが分った。実家も四国新聞や西日本放送のオーナーで、当人も電通勤務の後に29歳の若さで西日本放送社長を務めたというから、運命的に恵まれた人である。地元の経済界に顔が効くせいもあり、選挙ではこれまでほとんど苦労することはなかった。今回ばかりは傲慢な勇み足を「週刊文春」、「週刊朝日」に暴露され、挙句の果てにドキュメンタリー映画監督・大島新氏に「文藝春秋」11月号上に、小川氏に比べて厳しいドキュメンタリー・タッチで披歴される有様である。これまでは5勝1敗で平井氏が有利のようだが、選挙ごとに2人の得票差が狭まり、現在は「社会を良くしたい」と誠実な主張をしている小川候補者の追い上げもあり、平井氏は苦戦しそうである。

 ただ、2人とも比例代表区にも名前が載っており、仮に落選しても不本意であろうが、比例復活で救われることになるだろう。

 しかし、どうしても不遜な世襲議員に拘りを抱いてしまう。さほどの努力をせずとも、先祖の遺産とその取り巻きの支援で当選出来る環境を作ることが出来て、左うちわでいられるからこんな気楽な稼業はない。彼ら世襲議員の収入、すべて国民の税金で賄われている。法律的には世襲議員を排除することは出来ないが、自分たちは国民の税金で国民のために政治を任されているとの良心的な自覚と自主規制により、思い上がりと増長を抑えることが出来る筈である。

2021年10月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com