5273.2021年10月19日(火) 妻の手術と夫婦別姓の問題点

 定期検査のため東京医療センターで血液検査をしてもらった。膠原病と糖尿病の経過は概ね順調で薬の量も減らすことになった。因みにHbA1cの数値は6.4、CRPは0.24だった。ところが、私とは別に同センターで虫垂炎退院後の血液検査を受けた妻の方は、1日退院した時、手術を見送ると医師から話されたが、結局今日の検査で12月3日に大腸の検査をして7日に盲腸の手術を受けることに決まった。報告がてら帰路かかりつけの松本整形外科でそのことについてお話ししたところ、先生が開院以来30年間に盲腸の手術が遅れて、腸閉塞になった患者さんが何人かいるので、遅れると危険だとアドバイスをいただいた12月は年の暮れであるが、病ともお別れしたいものである。

 さて、衆議院選挙が今日公示され、いよいよ選挙戦に突入した。昨日主要9党首が日本記者クラブで討論会を行った。今日も各党党首は全国各地で街頭演説を始めたが、31日の投票を前に私には国会議員を選ぶ選挙として、どうにも腑に落ちない点がある。

 ひとつは、NHKが行った世論調査で「投票に行くか」との問いに「必ず行く」と答えた人が、過半数を僅かに超えた56%程度だったことである。自民党総裁が交代して新鮮さが感じられる選挙であると思っていただけに、最低でも3分の2、66%には届いて欲しかった。前回、並びに前々回の総選挙の前の世論調査では3分の2はクリアしていた。気になるのは、これまでの選挙でも若者の投票率はあまり高くなかったことである。政策実行されることが、巡り巡って自分たちの身にプラスになるにも拘わらず、若者たちの脳内細胞に政治の影響が浸透していないように思える。投票に行くことは国民の義務であり、私自身投票自体を当然と思っているので、広言するほどのことではないが、これまで選挙に棄権したことはなかった

 現代の若者について元皇族で元伊勢神宮神官大宮司だった久邇邦昭氏が、「文藝春秋」11月号に呆れたように次のようなエピソードを紹介している。

 「何年前だか山手線に乗っていたところ、4~5人の高校生と思しき1組がいた。中の1人が『おい君、日本はアメリカと戦争したのかい』というと」、他の1人が『そうらしいな』と返した。その後、『そいでどっちが勝ったんだ』『さあ知らんな』などと話しているので耳を疑った」

 会話の中身たるや高校生が日本がアメリカと戦ったことも知らず、そのうえ戦争をしていたことすら知らないというあまりにも現実離れした話である。

 こんな話は例外的だと思うが、かくも不勉強な高校生もいるくらい今の若者の知識と常識はおかしいのだろうか。これでは投票などへ行く可能性も低いと考えざるを得ない。

 ふたつ目は、主要政党の中で「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」という党名は、悪ふざけで世間や国民を少々舐めているのではないかと思う。個人的な恨みを政党名にしているように思えて仕方がない。立花孝志党首は、最初「NHKから国民を守る党」でスタートし、今の名前の変更は5度目である。公的法人であるNHKとの争いを国政選挙の場で利用するのは如何かと思う。国民の気持ちとしては、もう少し真面目に取り組み、国政選挙としてより重要なことを実現することを目指す政党であって欲しいというのが本音である。

 3つ目は、論戦のひとつともなりそうな選択的夫婦別姓である。これはLGBTとともに来年の通常国会へ法案の提出が囁かれている。野党は積極的であるが、自民党だけがやや消極的なようだ。私個人としては、こんな大事な問題を大して議論することもなく、国民も充分内容を知らないのに法案作成を急ぐべきではないと考えている。

 例えば、夫と妻が別姓なのは佳しとして、夫婦の間に授かった子どもの姓をどちらに決めるのか。2人の子どもなら、1人は夫の姓を、もう1人は妻の姓を名乗るなら大した問題とはならないが、こどもが1人の場合は、夫と妻のどちらの姓にするのか。一人っ子に夫の姓を名乗らせ、仮に離婚して妻が子どもを引き取った場合、子の姓はそのままで良いのか。両親より子どもにとってデリケートな問題である。検討すべきことは数々ある。これらについて詳しい主張、論点をどの政党からも聞いていない。もっとじっくり時間をかけて検討すべき事柄と考える。

2021年10月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com