5222.2021年8月29日(日) コロナ禍に中国公表数字の疑問

 新型コロナウィルスの感染が一向に収まる気配がない。菅首相はワクチン接種状況から漸く明かりが見えてきたと語ったが、連日新規感染者が急増している大村愛知県知事からはまったく明かりが見えないと否定されている有様である。首相はコロナ防止対策の3本柱として、1)医療体制の確保、2)感染防止として、混雑する場所の人流抑制への協力、3)ワクチン接種で若者を含めて11月の早い時期までに希望者へ2回の接種、と述べている。しかし、この3本柱は危うい。医療は崩壊に近づいている。とかくの問題を抱えながらも、着々と作業を行っているのはワクチン接種で、26日現在で1回目の接種を終えた国民の割合は54.9%、2回目を終えた人は43.8%である。何といってもデルタ株が強力で、感染拡大には手を焼いている。実際最近は新規感染者、及び死者の数字が着実に伸びている。

 昨年1月に感染者が新規発症して以来、3月に百人台、7月に1千人台、今年4月になって5千人台、7月に1万人台、8月13日に2万人台に、19日には2万5千人を超え、以降はほぼ2万人台を推移して昨日の22,750人に至っている。とても首相のいう明るい兆しは見られない。世界的にも新規感染者、死者ともに増え続け、昨日時点のジョンズ・ホプキンズ大の統計によれば、感染者は2億1千万人で1日当たり82万人が感染している。死者に至っては、448万人で1日1万1千人が亡くなっている。

 こんな世界的コロナ禍の中で、2つの疑問がある。ひとつは、中国政府が公表する数字が、世界各国の数字に比較してあまりにも過少過ぎることである。感染者が連日1日当たり中国全土で数十人しか出ないことで、これまで中国の新規感染者は合計10万6千人で日本人の僅か14分の1、アメリカと比べると362分の1でしかない。死者に至っては、131分の1である。しかも7月4日以降ひとりも死者が出ていない。人口で比較しても中国は、日本の12倍、アメリカの4.3倍もいて、それを考えても中国が申告する絶対数はとても信用出来るものではない。加えて、中国におけるコロナウィルス起源説が囁かれ、その起源につきアメリカと中国間でさや当てが行われ、不信感が漂っているのが現状である。

 中国国民はこれを正しいと思うより、正しいものと割り切って信じさせられているのだ。国が公表する数字を黙って信じる。しかし、世界の感染者一覧表を見た中国人すべてが、疑問を持たないなんて筈がない。あまりにも奇異だと感じていると思う。気の毒にも、中国共産党が発表した内容については、例え疑問を感じようとも反論出来ずに受け入れさせられているのが、今の中国なのだ。

 国が発表する内容については全て正しいとする砂上の楼閣の上に成り立つ現代中国も、いずれはバレバレとなって国民が戸惑い、社会が混乱するようになるのはそう遠いことではないと思う。

 さて、今日の高校野球。期待していた決勝戦は、智弁学園対智弁学園和歌山の兄弟校対決となった。1回表に智弁和歌山が早々に一挙4点を挙げ、つまらない試合になりそうだったので、テレビ観戦を止めた。結局9-2の決勝戦らしからぬ大差がついて、弟分の智弁和歌山が21年ぶり3度目の全国制覇を果たした。まずは、祝意を表したい。

2021年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com