5210.2021年8月17日(火) コロナや温暖化を現代科学は解決出来ないのか?

 九州、西日本地方はここ1週間ほど激しい豪雨に襲われ、多くの被害が出ている。テレビで観る限りその自然の猛威には唖然とさせられる。土砂崩れで道路は塞がれ、河川は氾濫して家屋も倒壊し、多くの人びとが避難している。九州ではこの8日間の雨量が、実に1年の雨量の5割に達したところもある。近年日本では自然災害が増えたが、これも温室効果ガス(二酸化炭素)排出による地球温暖化の影響が表れたからだろう。

 世界的にも気象変化とともに自然災害が発生している。イタリアのシチリア島では、11日に過去地上最高気温とみられる48.8℃を記録したが、ギリシャでは山火事が相次いで起きており、明らかに温暖化のせいである。近年多くなった国内の風水害も恐らく温暖化の影響を受けているに違いない。

 今月9日に公表された「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書について、グテーレス国連事務総長は、人類に対する警戒警報だと注意を喚起した。パリ協定が締結されたにも拘らず、温室ガスは一向に減らない。トランプ前大統領の同協定離脱宣言を含めて各国の身勝手な行動により温室ガス対策はまともに機能していない。その最たる原因は、世界の2大温室効果ガス排出国の中国とアメリカが、真剣に問題解決に取り組まないからである。2019年の統計によると、世界の温室効果ガス(95億2千万㌧)排出は、圧倒的にトップの中国と2位のアメリカが占めている。

 実に全世界が排出する温室効果ガスのうち、中国からは29%、アメリカからは15%が排出されている。実に2つの国でほぼ半分である。2大国と自称する中国とアメリカが、他の国々のことを顧みず地球を汚しているのだ。日本も米中に比べれば少ないとは言え、5位で全体の3%の排出量である。

 これら地球汚染排出大国の米中両国が自国の経済発展しか視野になく、年々地球を汚染し、地球上に火災を起こし、海抜の低い島国を水面下に沈めようと愚挙を重ねている。この現実が両国にとってマイナスにならない限り、いくら国際社会で警告しても見向きもされない。世界は今や節操のない経済大国が大きな顔をする世の中になってしまった。地球は益々汚れていく。このままだと数百年後にはいずれ人類は、息苦しい中をハァハァ肩で呼吸をしながら生きていくようになるだろう。その時オリンピックのような呑気なことをやっていられるだろうか。

 折も折、来る24日に開催されるパラリンピックについて、オリンピックと同様基本的に無観客開催ということが決まった。緊急事態宣言下にも拘わらず、新型コロナウィルスの勢いは今日も一向に衰えず、各方面にその影響が表れている。甲子園で開催中の全国高校野球大会出場校の内、宮崎商高の選手ら13人がコロナに感染したとして初戦を、また、1回戦を勝ち上っていた東北学院高が2回戦を前に部員に感染者が判明したことから、今日両校の出場辞退が発表された。折角憧れの甲子園まで来ていながら、不幸にしてコロナにより甲子園でプレイ出来なくなったことは、選手たちにとっては慚愧の極みであろう。

 それにしてもコロナにせよ、二酸化炭素にせよ、宇宙へ人間が旅することが出来るほど科学技術が進歩した現代社会において、未だにこれらの問題を解決出来ないのは、科学の方向性が幾分間違っているからではないかと邪推してしまう。一例を挙げれば、昨日スイスの研究チームが円周率を62兆8千億桁まで計算して世界記録を更新したと発表した。これは2020年に記録された世界記録の約3.5倍だというが、この計算に費やした時間は108日9時間である。ここまで高度な計算をする必要性と意義があるのだろうか。これならコロナ退治のためや、二酸化炭素減少のための研究の方が、よほど世に貢献することになると思うのだが・・・。

2021年8月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com