5204.2021年8月11日(水) 「ローマの休日」を懐かしく鑑賞

 新型コロナウィルスによりステイホームを求められてから、夕方のウォーキング以外は極力外出を避けている。ずっと兄弟妹や友人らと会えなくなったのも寂しいが、映画を鑑賞出来なくなったのも少々厳しい。映画を観るのが特別好きというほどではないが、ドキュメンタリー作品や社会派映画を映画館で1年に1~2本は観ている。つい最近「アウシュビッツ・レポート」という2人のユダヤ人のレポートにより、12万人の生命が救われた実話を映画化した作品が公開されたことを知った。4年前にアウシュビッツ収容所を見学し、ビザを発給してユダヤ人6千人の命を救った杉原千畝が勤務したリトアニア・カウナスの領事館を訪問見学した。また杉原の長男が偶然にも兄と高校の同級生だったこともあり、何かと縁を感じていることもありアウシュビッツに強い関心を持っている。コロナ禍ではあるが、その映画を何とかして観てみたいと考えている。

 そこへ今日偶々懐かしい映画をNHK・BSで放映していた。途中からだったが、つい懐かしさのあまり最後まで見終えた。名作「ローマの休日」だった。これは、ウイリアム・ホールデンがアカデミー主演男優賞を獲った「第17捕虜収容所」と並んで、新人女優のオードリー・ヘップバーンがアカデミー主演女優賞を受賞した名作である。ローマ市内を観光する度に訪れるコロッセオ、トレビの泉、スペイン広場、真実の口などの観光名所をいくつもヘップバーンと、共演者の新聞記者グレゴリー・ペッグがスクーターで案内してくれる。懐かしく思った。

 この名画を改めて鑑賞してショックを受けたのは、あまりにも記憶がおぼろげになっていて、大分記憶違いがあったことである。覚えていないシーンが随分あった。2つの映画はいずれも1953年制作作品であるが、藤沢市内の映画館でこの映画を観たのは高校生になってからだから、もう70年近くも昔のことである。

 最も衝撃を受けたのは、映画の最後にヘップバーン演じる「王女」と記者団との挨拶の交換シーンがあり、記者の友人の写真家ラドビッチが、こっそり「王女」に封筒に入れた写真を手渡した場面は、今の今まで新聞記者が「王女」に手渡したと思っていたことだった。大きな勘違いだった。思い違いのような誤解が生まれるのは、ある面で止むを得ないかも知れない。しかし、映画の最後の決定的に重要なシーンを勘違いしていたとはちょっとショックだった。ただ、これは初めて映画を観て以来ずっとそう思い続けていたことでもあり、認知症のプレ症状とはあまり思いたくない。

 久しぶりに懐かしい名画を観て、良き思い出に浸りつつも記憶の曖昧さに、少なからずショックを受けたことも事実である。

2021年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com