5202.2021年8月9日(月) 「長崎原爆の日」平和祈念式典

 今日は広島原爆投下に次ぎ、長崎でも原爆投下して以来76年が経った。平成天皇(上皇)はかねがね「終戦の日」「広島原爆投下の日」「長崎原爆投下の日」「沖縄慰霊の日」を忘れてはならない4日として、毎年欠かさず黙祷を捧げておられるそうだが、今日も上皇后とともに仙洞仮御所で黙祷され、今上天皇、皇后両陛下も愛子さまとともに赤坂御所で黙祷されたという。

 田上長崎市長が読み上げた平和宣言の中には、核禁止条約への批准を求める言葉とともに、政府に対して来年1月開催予定の第1回締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。また、先日広島の「黒い雨」と同様、長崎の同じような被爆体験者にも同等の対応を求める要請をした。菅首相も平和式典に1分遅刻して出席したが、この点については明確には応えなかった。

 そんなこともあってか、コロナ禍でのオリンピック開催、コロナの感染拡大に対する一貫性を欠く対応でとかくの批判がある菅首相に対する支持率は、今日公表された朝日新聞の世論調査に依れば、昨年9月菅政権発足後初めて30%を切り、28%となった。支持しない人は、過半数を超えて53%だった。最近首相からは自信や、落ち着き、存在感などがあまり感じられない。今年秋には、総選挙が行われるが、昨今の自民党議員の金銭がらみのスキャンダルなどを考えるとよほど体制を立て直し、しっかり地盤固めを行わないと厳しい事態に追い込まれかねない。

 さて、オリンピック閉幕から1夜明けて各国選手団が母国へ帰り始めた。彼らは東京大会にどんな印象を抱いたことだろうか。楽しかった良き想い出があったとすれば幸いである。新型コロナウィルス感染拡大の下に無観客のまま開かれた前代未聞の大会について、各国メディアの評価もまちまちだが、概ね好意的だった。

 国際オリンピック委員会(IOC)バッハ会長は、日本の開催を高く評価し菅首相、橋本組織委員会会長、及び小池都知事らが開催に尽くした功績に対して金賞を授与し、次回パリ大会のエスタンゲ組織委員会会長、及びイタルゴ・パリ市長は「大会開催のためにこれほど多くのことをやってきたホスト都市はない。順応性をもって取り組んだ東京に対して金メダルを差し上げたい」とべた褒めだった。

 ただ、今大会はアメリカでは視聴者の関心が大分低く、独占放送をしたNBCテレビの視聴者数は平均1,680万人で、前回リオ大会の2,900万人に比べて大きく落ち込んだ。これは、リオ大会で4つの金メダルを獲得し、最初から新聞紙上に女子体操女王のシモーン・バイルス選手が連日出場すると大きくPR報道し、高い視聴率が期待されていた。だが、彼女はメンタルヘルスで唐突に棄権し、最後の種目別の平均台で何とか銅メダルを獲得した。バイルス選手の突然の欠場が視聴率に大きく響いたと言われている。視聴率低下が予想される場合、NBCは次回大会以降放送権料についてどういう対応をするだろうか。

 閉会式について昨日の本ブログで気まぐれに取り上げた閉会式の最中に、パリ・エッフェル塔前広場からの生中継で押し合いへし合いの群衆について、今日の6ch「Nスタ」で井上キャスターもこの情景について、随分人が混みあっていたとコメントしていた。世界へ発信されるのだから、この点についてもう少しパリ市もソーシャル・ディスタンスを守っている他の都市への配慮が出来なかったものだろうか。これではフランスで日本の6倍以上もの感染者が出てしまうのも無理ないのではないかと思ってしまう。

2021年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com