5121.2021年5月20日(木) 酒類自粛に抵抗のある沖縄に緊急事態宣言か。

 東京、大阪などの大都市では新型コロナウィルスの感染拡大の勢いはやや衰えつつあるが、全国的にその勢いは鎮まらない。連休中にも各知事が県境を越えて来ないで欲しいと訴えていたが、沖縄ではGW中に10万人の観光客が押し寄せ、結果的に沖縄で新規感染者を一気に増加させてしまった。昨日は新規感染者が過去最多の203人を記録し、変異株の流入が大きいとされるが、ただならぬ事態になった。

 沖縄にとって観光産業は経済の屋台骨である。2019年に1016万人もが訪れた観光客が、20年には6割減の374万人にまで減少して沖縄経済に多大な打撃を与えてしまった。沖縄にとっては大型連休はかき入れ時で全面的な自粛要請が出来なかった。しかし、それによって感染者が増えたのでは元も子もない。流石に県関係者もこのまま放置しては、沖縄経済にとって致命傷になると考えたのか、緊急事態宣言発出を政府に要請することを決めた。

 但し、これにも政府のさや当てのような沖縄に対する姑息な感情が窺える。自民党の細田博之・元官房長官が沖縄にとって観光が大事ならどうして来県者全員を検査するような沖縄県独自の防止策を講じないのかと述べたうえで、「国の政策に頼るなんて沖縄県民らしくないじゃないか。頼りにならない国の政策なんか頼りにしたって、このコロナは対策が講じられない」と些か子どもじみた嫌味を語った。普段沖縄のアメリカ軍基地問題でとかく日本政府と衝突している沖縄に対して政府の本音をぶちまけたのではないか。それにしてもコロナは今や大厄介者になって、国民が等しく終息させたいと願っている時に、沖縄の人たちの気持ちを斟酌せずに皮肉をのべたのは、政治家として、否自民党実力者としてどうだろうか。この発言は、昨日の自民党の沖縄振興調査会役員会で述べられたそうだが、そこにはいつも政府に対して辛辣な発言をする玉城デニー・沖縄県知事も細田氏の隣に出席していた。しかし、これに対して知事は何を考えていたのか、細田発言は沖縄に対して激励されたものだと考えているとまったくトンチンカンな発言をしている。またもや政治の化かし合いなのだろうか。

 さて、大相撲夏場所12日目の今日、4大関のひとり、朝乃山が休場することになった。場所前の不要不急の外出が禁じられている期間中にキャパクラへ出かけたことが咎められた。当初朝乃山は事実無根と否認していたが、最終的に本人もその事実を認め、出場停止処分となった。禁を破れば罰せられるのは当然としても、昨日まで7勝4敗で勝ち越しておらず、今場所は負け越しと決まり、来場所はカド番となる。厳しい処分である。

 しかし、先日外出を自粛するよう国民に対して旗を振っていた中川俊男・日本医師会会長は、後援会会長を務めている自見英子参議院議員の政治資金パーティに医師仲間とともに出席した事実に比べれば、軽い方かも知れない。中川会長は、コロナ感染防止のためのメッセージを国民に送り続けていた人物である。その当人がその陰では自らの言葉には目をつぶりパーティに出席していたなんて信じられない。こういう表裏のあるご仁が、医学界の最高ポストに就いて国民を騙すようなことを行うとは、あまりにも非常識で国民を愚弄している。日本医師会は自浄力を示すべき時ではないか。さもなければ、今後医師会の言動を誰も信用しなくなる。

2021年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com