5119.2021年5月18日(火) 2020年度GDP、対前年度▲5.1%

 今朝内閣府が2020年度の名目国内総生産(GDP)を発表した。対前年度5.1%のマイナスだった。新型コロナウィルス対策で出された緊急事態宣言で国内経済活動が制約されたことが何といっても大きい。最大の低減原因は、GDPの半分以上を占める個人消費が落ち込んだことである。設備投資も減少した。幸い自動車や電子部品などの輸出が堅調だったが、他の投資はほぼマイナスだった。実質国内総生産も前年度比4.6%の減少だった。年間を通してコロナの影響を受けて下落幅は1995年度以降最大で、リーマン・ショックが起きた2008年度の対前年度比3.6%を上回る、事実上戦後最大の落ち込みとなった。

 経済回復のためには、先ず以てコロナ終息が望まれるが、現在の感染拡大状況を考えると、今後ワクチン接種が全国的に行われている情勢にならないと難しいのではないかと悲観的にならざるを得ない。そのためにもやや手抜かりがあったワクチン接種を全国で確実に実施してもらいたいと願う。

 それにしても夕刻テレビでこれについて述べたのが、担当の麻生太郎財務大臣ではなく、西村康稔経済再生担当大臣だった。こんな重要な数字を説明するのに担当大臣ではなく、系列の大臣だったというのは、麻生氏では説明が出来ないからで、質問を受けても答えられないからだと考えざるを得ない。しかし、こういう自らの担当部署の業務を他人に委ねるようでは、大臣を辞めるべきではないか。実際、麻生氏では能力的に無理な職務だと思う。

 さて、今日黒柳徹子の長寿番組「徹子の部屋」に社会学者で東大名誉教授の上野千鶴子氏が出演された。最近上野氏が出版された「在宅ひとり死のススメ」(文春新書)が、巷では大分話題になっているらしい。独り者が老人ホームのような施設で余生を過ごし、そのまま亡くなるのが今では当たり前になっていてそこへ入れないのは、気の毒なような話がある。しかし、決してそんなことはなく、十数年前から介護保険が充実したので、それに入っていれば、在宅独居であろうとも介護の人や、医師らが定期的に見舞ってくれるので安心でき、反って周囲に誰もいないことがすべてをスムーズにさせてくれると話しておられた。これからの下り坂の人生をゆっくり堪能出来るとも言っておられた。上野、黒柳両氏ともども独身で通してきたので、既婚者が感じる独り身の将来への不安はあまりないようだが、これからの人生を楽しみにしていると口を合わせて言っておられたのが印象的だった。随分知らなかったこともあるが、特に介護保険制度が充実したので、老いてもひとりで生活することに生きがいがあるという話には目を見開かされた。ただ、高齢になってひとりで生活することは、食生活や買い物など日常を考えるとそう簡単ではないのではないかと思うが、それについては話が及ばなかった。でも、新知識を与えてもらい、大分参考になった。

 一昨日近畿と東海地方に梅雨入りが発表された。近畿地方の梅雨入りは1951年以降で最も早く、3日前には九州北部、四国、中国地方に梅雨入りが発表された。いずれも例年より20日前後早い梅雨入りである。東京は梅雨空であるが、終日小雨が降ったり止んだりしていた。間もなく梅雨入りとなり、恐らく例年に比べて長い梅雨シーズンとなるだろう。これから当分の間すっきりしない空模様になりそうである。

2021年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com