5095.2021年4月24日(土) オサマ・ビン・ラディン暗殺から約10年

 ついに3度目の緊急事態宣言が発出することが、大阪、京都、兵庫と同時に決定した東京では、新型コロナウィルスの新規感染者が増えるばかりで、今日も861人が発症した。2度目の緊急事態解除後最多である。全国でも5,608人の感染があり、これも過去最多である。今回は、休業要請を対象とする範囲が拡大されたようで今まで考えてもいなかった書店などが狙われている。サッカーJリーグは、期間中無観客で行うことを決めた。プロ野球は対象地域で行われる試合が無観客試合となる。従って緊急事態の出ている地域をフランチャイズとする巨人、阪神、ヤクルト、オリックスが本拠地では無観客試合となる。デパートも食料品など生活必需品以外は売り場をクローズするようだ。これでどれだけ多くの人びとが、生活に苦しむことだろうか。酒類を提供する飲食店は休業し、提供しない店は午後8時までの営業となる。まったく住みにくくなったものだと思っていたら、酒を飲みたい若者たちは、酒を持ち寄って外で会食をやるようで、それは反ってマスクを着けず近くで大声を出して騒ぐので、感染の恐れがあるというし、ゴミをほったらかしにするマナーの悪さも指摘されている。とにかくコロナが終息しなければ、この騒ぎは収まりそうもない。それが世界的に拡大しているだけに当分の間窮屈な日常を送ることになる。

 ところで、書斎のファイルから2011年5月2日付朝日夕刊一面を取り出して見て、改めてニューヨーク同時多発テロに思いを至した。この日テロの首謀者アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディン容疑者がアメリカ軍によってパキスタンの首都近くの潜伏先で射殺された。たちまちそのニュースは世界中を駆け巡ったことを想い出す。テロから10年目を迎えて暗殺作戦は極秘の内に進められ、巧妙に仕掛けられた潜伏先周辺のカメラで殺害状況が刻々ワシントンへ伝えられ、ホワイトハウスでは当時のオバマ大統領もカメラ画像を通して殺害シーンを観ていた。そのドキュメンタリー画像がその後NHKでも放映され、あまりにも生々しかったので、びっくりしたことがある。アメリカはアルカイダ打倒作戦の中で最大の成果と評価しているが、果たして国際テロ組織の指導者が殺されたことでアフガニスタンに平和が訪れただろうか。とてもそのようには思えない。

 そしてその日から改めて10年が経ち、今年アメリカ軍はアフガニスタンから20年ぶりに撤退する。アフガニスタンでは、アルカイダら国際テロ組織が依然として力を振るいテロを繰り返しているが、20年間駐留したアメリカ軍がどれほど治安の安定のために、また平和のための活動したのか、結果は何とも言えない。

 私自身テロ勃発があった1年半前にアフガニスタンとパキスタンの国境、カイバル峠近くでテロの予兆らしきものを感じ、そして20年前のGWにテロで狙われたNYの世界貿易センタービル内にいた。不思議な因縁である。その辺りの経緯については、1月に上梓した「八十冒険爺の言いたい放題」の中に1章を割いた。当時反米テロについて調べていたことからも中々忘れられない衝撃的事件である。

2021年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com