5077.2021年4月6日(火) 公的サービス精神がどこかおかしい?

 相変わらず新型コロナウィルスの感染は収まる気配がなく、全世界で荒れ狂っているようだ。国内では緊急事態宣言が解除されていたが、一向に感染拡大が止まらない6都市では、昨日からやや弱いが感染にブレーキをかける狙いで仙台、大阪、神戸、芦屋、明石、尼崎の6市でまん延防止等重視措置が適用された。これら6市がある3府県では重症の入院患者が急増して危機感を示している。

 出足は早いと思われていた日本のワクチン接種が意外に手間取り、世田谷区では今月から始まる予定だった高齢者の接種が遅れそうだ。昨日八王子市で高齢者のための接種予約を始めたところ一斉にメールと電話が殺到して電話は1時間半で、メールは20分で予約受付を中止する体たらくだった。比較的しっかりしていると思った日本の自治体の受付業務が、国の指導が拙いせいもあるだろうが、自治体で高齢者数と接種希望者の予測が出来ず、接種受け入れに対応出来ないままトラブルを生じさせている始末である。

 最大の問題は、政府と自治体の連携の拙さにある。高齢者接種は政府が基本的な実施方針を示し、詳細は自治体が判断する仕組みだったが、これまで政府が何度も方針を変更し、その都度自治体が苦慮させられてきた面がある。しっかり対応策を講じないとこれからもうまく処理できるのか心配である。

 さて、コロナ、コロナに追われてそちらに目が行っている間に日常生活に欠かせない電気料金とガス料金が4~5月以降に値上げされる。先日も本ブログで取り上げたように後期高齢者の医療費が10月から倍額に値上げされる。そこへどこの家庭でも毎日使用する電気とガス料金が値上げされては収入が限られている高齢者家庭では、一層苦しい家計をやりくりせざるを得ない。ところが、この電気料金とガス料金の値上げについては、原料価格の値上げに強く影響されたと会社はいうだけで経産省のコメントは聞かれない。ある程度はやむを得ないと思うが、もう少し事前に値上げ案を示して、メディアでも討論し、ある程度国民が納得したうえで決定すべき事案だと思う。なぜ新聞社はこれらの値上げに今日まで沈黙を守っていたのか理解出来ない。政治家の発言には、やいのやいのと言うくせに、国民の日常生活に大きく響く基本的な経費の値上げについては一言も言わないのは、電力・ガス会社とメディアの間で何らかの密約が裏にあるのではないかとつい疑ってしまう。

 最近おかしなことが他にもあった。日本郵政の子会社のかんぽ生命保険で散々阿漕な契約問題を引き起こし、顧客に過大な損害を負わせて結果的に社員3,300人の処分を課したばかりだが、今度はもうひとつの子会社の日本郵便が長崎の元郵便局長が10億円の搾取を行ったことを公表した。日本郵便は、6年前にも長野の局員が8.9億円を、3年前には都内の局員が5億円を騙し取るなど不祥事が度々発覚している。その日本郵便が今年10月から土曜日の普通郵便配達を止め、同時にこれまでより配達日数が1日程度増えると発表した。値上げではないが、明らかにサービスの低下である。こういうサービス低下についてはこれもまたメディアは追及をしないし、大きく報道もしない。国民はメディアと日本郵政に舐められているだけである。

2021年4月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com