5052.2021年3月12日(金) 朝日新聞読者欄に興味を惹かれる。

 このところ暖かい日が続いている。今日東京都内の気温は17℃で4月中旬並みの暖かさだった。やや早いが、昨日広島で全国のトップを切って桜の開花宣言がなされた。今日は福岡でも開花宣言があった。恐らく来週には靖国神社の桜も花開くことだろう。

 今朝の朝日新聞の読者投稿欄「声」を何気なく読んでいて2つの投稿に興味を惹かれた。ひとつは、86歳の男性の「開戦の年、満開の桜の下で入学」というものである。昭和16年に母親に連れられ国民学校へ入学した。その時校門傍の桜が満開だったことをよく覚えているという。戦争ごっこをやって遊び、軍歌も随分歌ったようだ。今の新入生には、平和の歌を口ずさんで校門をくぐって欲しいと願っておられる。私が入学したのは、その4年後で終戦の年、昭和20年だった。両親は勤務と家事から手が離せず、知り合いのおじさんに学校へ連れて行ってもらった。桜については記憶がないが、校門の正面に大きな二宮尊徳像が建立されており、おじさんに像に向かって礼をするよう言われたことを覚えている。入学してから軍歌も歌ったが、間もなく終戦になって戦後の流行歌をお隣のお兄さんのギターに合わせて歌ったことが思い出される。よく覚えているのは、♪鐘の鳴る丘♪、♪青い山脈♪、♪湯の町エレジー♪、♪憧れのハワイ航路♪などだった。今こういう歌はテレビでもあまり歌われなくなったが、時折「懐かしのメロディー」風の歌番組が放映されるとつい観てしまう。

 もうひとつの「声」は、福島県の68歳の会社役員で、「ミヤンマー 国民納得の収拾策を」とある。これは、昨年11月に行われた総選挙でアウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝したが、軍は不正があったとしてクーデターを敢行したことに疑問を呈したものだ。不正が事実というならすぐに再選挙を行い、不正排除のための徹底監視を行う必要性について述べている。この方がクーデターで大量の犠牲者を出したというコメントは正しくない。確かに犠牲者は出たが、他国の似たようなクーデターや騒動に比べれば、犠牲者の数は遥かに少ない。これはミヤンマー人の国民性の故であると思う。もうひとつ興味を抱いたのは、イラワジ川の渡し場でたたずんでいたところ、売り物のブドウを1房くれた見ず知らずの女性のことである。それは旅人への無償の施しであると書いておられる。この行為こそが実にミヤンマー人らしい。今ミヤンマーについて拙稿を2つ書いているが、この国の国民性、民族性は近隣諸国のそれとは随分異なる。その辺りについていくつも例を挙げながら分かってもらえるようペンを走らせている。とにかく旧ビルマは最も好きな国であるが、外国に誤解されることと、経済成長が近隣の国々より遅れていることが残念である。

2021年3月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com