5017.2021年2月5日(金) コロナで国際郵便が乱れている。

 昨日海外にいる3人の友人にそれぞれ著書『八十冒険爺の言いたい放題』を国際郵便により送った。実は、過日郵便局で国際郵便は新型コロナウィルスの影響で、配達日数の予測がつかないと聞いていたので、取り扱ってくれた局員に確認したところ配達日は分からないと応えられた。3人へのメールでその旨を伝えた。するとすかさずセルビアの友人2人から了解したと連絡が入り、同時に昨年12月上旬に日本から郵送したクリスマスカードや年賀状が節分明けの今ごろになって届いたとの返信があった。また、ワクチンは昨日4日に中国製ワクチンの接種を受けるという知らせもあったが、イスラム教徒の医師は成分が不明なのでワクチンは打たないと言っているようで、やはり日本人の考え方とは異なるようだ。また、今日のメールでは、セルビアの国境で検査が解除となったと知らせてくれた。これで少しは往来が活発になるのだろうか。コロナもいろいろなところで不都合、不祥事を起こしている。

 さて、この度前記の拙著については大体好意的な感想を寄せていただいているが、以前しばしば会っていた元テレビ局ディテクターから、丁重なハガキをいただいた。免許事業の倫理規定はあるものの、会社に縛られ取材して「知る権利」を振りかざしてきたし、「言論の自由」とは言え、危険地帯にはフリー・ジャーナリストを向かわせるような放送が受け売りだったと率直なコメントである。危険なエリアの取材には自社の記者を派遣しようとしないメディア大企業の姿勢が見えると、批判的に書いた私の文章に対しての感想である。拙著後半部の「第7章 メディアのあり方と若者へのアドバイス」、「8章 メディアへの不信感を増幅させた出来事」の中でメディアの取材方法について少々厳しく糾弾した。「まことに自由な言論で媒体を利用される事は羨ましき限り」と皮肉も込めて結ばれてあった。厳しい実態を暴露され、些か不愉快にもなられたのだろうが、メディアの本音としては、僭越だが私が記述した通りに感じられたのではないかと思う。

 ところで、『万葉集』について新たな一面を知った。朝日朝刊に『万葉集』の専門家で国文学者、「令和」の名付け親でもある中西進氏のインタビューが連載されている。昨日そこに『万葉集』の中に天武天皇が奈良県吉野の美しさを称えたとされる一首が載っていた。凡人には「よく」分からないが、吉野のどこで歌ったのだろうか。吉野はあの時代よほど魅力的な土地だったのだろう。

 よき人の よしとよく見て

  よしと言ひし 吉野よく見よ

   よき人よく見つ

 万葉仮名の原文では、「よい」という文字の「良」「好」「吉」「淑」「芳」という感じが総ざらいされているという。ここに「善」がないのは、この「善」がすべてのよさを含んでいるからだと考えておられる。中西氏は、「令和」の「令」は「善」だと主張されておられる。「令和」には、『万葉集』の深い歌心を読み取り理解することが求められるということだろうか。

2021年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com