5013.2021年2月1日(月) 拙著の販促とミヤンマー国軍によるクーデター

 拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の販売状況が気になっていた。僭越だが、内容的には同じ旅行書には負けない自信がある。多くの識者からも評価をいただいている。出版社が発行後の販促活動において思い違いがあったのか、紀伊国屋書店で調べても存在が分からないという心許ない状態だった。幸いこのところ漸く全国書店の販売ルートに乗っかったようだ。はるかぜ書房の鈴木社長は、いろいろな売り込み方を考えているようだが、今最も力を入れているのは、アマゾンの旅行書ジャンルでベスト10入りを目指すことだと聞いた。そしてこのところネットを覗くと各書店が拙著のPRをしてくれている。拙著は当初このジャンルで3千位前後にいたようだ、日を追って順位を上げ、3百位から80位前後にまで伸びてきているという。今後ベスト10入りを果たせれば、販売に弾みがつくという。

 鈴木氏は、ジュンク堂書店とは長いお付き合いがあるようなので、同書店の系列に働きかけて一層の販促につながることを期待している。在庫も少なくなっているようなので、重版に備えて初版の校正漏れに手を入れ修正しておくようメールでお願いした。これからどれほど販売数が伸びるか、楽しみになってきた。

 さて、今日ミヤンマーから暗く悲しいニュースが伝えられてきた。夕刊を開くと一面トップに大きく扱われている。ミヤンマーでは今日の国会開会を前に、ミヤンマー軍が国営テレビを通じて非常事態宣言を出し、アウンサンスーチー国家顧問とウインミン大統領、与党幹部らの身柄を拘束したと発表した。国軍のトップ・ミンアウンフライン司令官は軍が政権を掌握し国を統治したと明らかにした。同時に国会開会を延期すると一方的に表明した。いわゆる軍によるクーデターである。

 昨年11月にスーチー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)が、総選挙で8割もの議席を獲得して圧勝したが、その5年前の総選挙で軍政権を打倒してNLDが与党になって以来、軍部はNLDに対する不満が高まっていたことが背景にある。

 軍は民主的な選挙では多数派を勝ち取れないと見たのか、昨年の総選挙で与党に不正があったと与党に対してその対応を迫っていた。それが国会開会の当日強引にも腕力で政権を奪い取ったのである。当然国際社会で非難の声が上がっている。アメリカでは、ホワイトハウスが「最近の選挙結果を変えようとするいかなる試みにも反対する。こうした措置が取り消されなければ我々はその責任者に対して行動を起こす」とまで言及している。同時に、グテーレス国連事務総長も「国家顧問と大統領が議会開会直前に拘束されたことを強く非難する。軍の指導者に対してミヤンマー国民の意思を尊重し、いかなる立場の違いも平和的な対話を通じて解決されるべきだという民主主義の規範を順守するよう求める」との声明を出した。

 ミヤンマーの議会は、議席の1/4を軍部が占めているが、国軍系の最大野党・連邦団結発展党(USDP)は議席を失い、民主派議員に圧倒されつつあり、昨年の総選挙で更に議席数を減らしたことで、存在感が低下しつつあることに不安を感じて武力に訴えたのではないかと推測する。

 ロヒンギャ問題も国際世論はミヤンマーに味方せず、最も好きな国のひとつであるミヤンマーが、軍事政権国家となって世界から取り残されないことを願っている。

2021年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com