5010.2021年1月29日(金) 世界経済は一部を除き不況

 このところ朝から晩まで、テレビは新型コロナウィルスに関する情報番組をやっている。現時点では、今月8日に11都府県に発出された緊急事態宣言のせいか、多少感染者は減っている。しかし、専門家が望む感染者減には至らず、2月7日までの期限に緊急事態を解除するか、或いは延期するかしきりに議論が行われている。現状では解除は難しいとの考えが官邸内や専門家から挙がっている。

 コロナは世界経済にも大きな影響を与えているが、アメリカ経済も大きく落ち込んだ。にも拘らず、株価ばかりが上昇していた。そこへ実情を表しているというべきか、商務省が発表した2020年の実質国内総生産(GDP)は、前年比▲3.5%でリーマン・ショック後の2009年(▲2.5%)以来となるマイナス成長に沈んだ。第2次世界大戦終了後の1947年以降で最大の落ち込みである。旅行が制約され航空業界もどん底に近い落ち込み状態であるが、航空機製造会社ボーイング社も2020年の決算では、1兆2千億円の大幅赤字を出した。明らかにコロナの影響である。

 しかし、この不況下にも拘わらず好況に浸っている企業もある。例えば、IT大手のアップルやフェイスブックなどは、売上、利益とも過去最高を更新したというから羨ましい。これは、コロナの感染拡大に伴うデジタル化の進展が大きい。テレワークが普及したことも利益に幸いしたと言える。

 国別でも累計感染者が僅か899人でコロナの影響をほとんで受けていない台湾では、GDPが2.8%上昇したというから、いかにしてコロナを抑え込めるかが景気のバロメーターとなる。

 さて、話題をちょっと大相撲に変えてみよう。今日元横綱の栃ノ海が亡くなった。小柄ながらも業師で横綱にまで出世し優勝は3度だった。私と同じ昭和13年生まれだが早生まれで、私より8か月ほど年長だった。実は、この栃ノ海が横綱になった力士の中で最長寿だったという。82歳10か月だった。同じ昭和13年生まれの横綱に柏鵬時代という一時代を築いた柏戸と佐田の山がいた。栃ノ海は技で、柏戸は力と硬軟対照的な横綱だった。栃ノ海とは異なり柏戸は58歳で他界した。五島列島出身の佐田の山は79歳で世を去った。昭和13年生まれの3横綱は同世代の私にとっても懐かしい力士である。

 大相撲初場所は終わったばかりだが、両横綱が初日から休場し、最近の場所での休場が多過ぎるとして相撲協会から警告を受けた。両横綱は3月開催の春場所で鼎の軽重を問われる。初場所はコロナの影響で初日から16人もの力士が休場する意外な本場所となった。観客数も制限して極力コロナの危険から遠ざけようとの試みが行われた。その中で前頭の大栄翔が埼玉県出身力士として初めて天皇賜杯を手にした。

 2か月ごとに開催される本場所は、感染から防げないとして7月の名古屋場所からずっと両国国技館で場所を開催している。3月の大阪春場所も国技館で行われることが決まった。大阪のタニマチもさぞや困っているのではないだろうか。

2021年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com